白衣高血圧
はくいこうけつあつ
はくいこうけつあつ
タップすると各項目へ移動します
白衣高血圧とは、病院などの医療機関で測定した血圧(診察室血圧)が高血圧の診断基準を超えるが、家庭や日常生活で測定した血圧(家庭血圧)は正常範囲である状態を指す。これは、医療環境や医療従事者に対する緊張や不安から、一時的に交感神経が亢進して血圧が上昇することが原因とされている。
日本高血圧学会の「高血圧管理・治療ガイドライン」では、診察室血圧が140/90mmHg以上、家庭血圧が135/85mmHg以上を高血圧と定義している1)。つまり、白衣高血圧には「家庭血圧が135/85 mmHg未満(正常域)であるにもかかわらず、診察室血圧のみが140/90 mmHg以上(高血圧基準)の人」が該当する。
家庭血圧が正常範囲内であれば、診察室血圧のみが高くても降圧薬による治療の必要性は低く、診察室血圧と家庭血圧の双方が基準を超える「持続性高血圧」と比較しても、循環器疾患のリスクも低いとされる。ただし、将来的に治療が必要となる可能性が高いため、定期的な血圧測定と経過観察が重要である。
一方、白衣高血圧と対になる概念として「仮面高血圧」がある。仮面高血圧は、診察室血圧が正常であるにもかかわらず、家庭血圧が高い状態を指す。医療機関での測定だけでは見過ごされやすく、循環器疾患のリスクも高くなるため、注意が必要である。
図 高血圧の診断基準

1)日本高血圧学会高血圧管理・治療ガイドライン委員会,編:第5章 血圧測定と臨床評価.高血圧管理・治療ガイドライン2025.ライフサイエンス出版,2025,p.46.
林 洋
東京有明医療大学
(監修)
柴田実岐子
(執筆)
ワード検索