
公益財団法人 日本医療機能評価機構
監修者の記事一覧Q.シャントのどこからどこまでを穿刺してよいのかわかりません。教えてください。
A.基本的には十分な血液量が脱血でき、返血時に圧がかかりすぎない部位に穿刺します。
部位選択時は血流や圧だけでなく、患者さんの安全安楽も考慮する
血液透析では、脱血側・返血側の2箇所を穿刺します。どこからどこまでというのは、患者さんにもよりますが、基本的には、充分な透析効率が確保できる血液量が脱血でき、返血時、圧がかかり過ぎない部位を選択し穿刺します。
さらに、患者さんの安全安楽に留意した穿刺部位の選択も重要になります。具体的に安全とは、針および血液回路が確実に固定でき、透析中、穿刺部周辺の観察が容易にできる部位を選択することです。さらに、上腕の尺骨側など神経が束になっているような部位は避けるといった点にも留意します。安楽とは、透析中の患者さんの体動制限・穿刺時の痛みができるだけ少なく、止血しやすい部位などを考慮する必要があります。
通常の採血や静脈注射の際、一般的には肘部の血管を選択すると思います。これは肘部の静脈は走行が浅く刺しやすいためですが、血液透析では4時間前後と長時間、針を留置しておかなければならず、その間、肘を曲げられないと患者さんの苦痛が増します。ですから、体動制限という観点から言えば、できるだけ肘部は避けるといった配慮が必要になります。このように刺すときのことだけでなく、刺した後のことも考え穿刺部位を選択します。
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