私の看護のエッセンス
●入院している患者の一部分だけを捉えるのではなく、患者の全体像を把握します。
●後輩看護師、先輩看護師の懸け橋となることが、中堅看護師の役割です。
●患者を中心としたチームの対話で患者のケアが生まれます。
事例紹介
Dさん、直腸がん、80歳代、女性。Dさんの直腸がんはStageⅠで、腹腔鏡下超低位前方切除術+回腸ストーマ造設術を施行しました。もともとはキャリアウーマンであり、未婚で独居の患者です。食事はほとんど外食で、友人にお金を払って家事を依頼するなど自由に生活をし、金銭的余裕があります。親族は弟、妹、姪がいます。弟は近くには住んでいますが、姉のストーマケアをする気はありません。妹は卵巣がんでここ1年寝たきりの状況で、姪が介護しているため、ストーマケアは家族には頼れない状況です。妹もオストメイトでしたが、Dさんはこれまで関心を示さず、見ることもしてきませんでした。
術前にはストーマケアのオリエンテーションを外来看護師、病棟看護師が施行しました。ストーマに対しての理解は得られましたが、患者1人ではケアに不安があり、Dさん・家族ともに訪問看護の導入を希望しました。
術直後よりストーマケアの指導を開始しましたが、術後せん妄の発症やイレウスで腹痛を訴え、離床がなかなか図れなかったことで指導が進みませんでした。それでもケアを自ら実施してもらおうと、受け持ち看護師が声をかけましたが、ケアを実施できない期間が続きました。病状が落ち着いた術後10日目ころより、ようやくケアに参加するようになりました。しかし、ケアは雑であり、何度説明してもケアの手順が覚えられません。また、ストーマの高さがなく、腹壁も凹凸があったことから、面板からの漏れが頻回に続き、Dさんはストーマケアへの意欲をなくしてしまいました。
看護上の問題の抽出
受け持ち看護師がストーマケアの指導をしましたが、ケア方法は投げやりで雑であり、何度指導しても手順を覚えられない状況でした。退院後は訪問看護を導入しても、患者主体でケアを実施し、訪問看護師にはケアを手伝ってもらうようにしようとかかわっていきました。
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