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成澤妹子

昭和大学歯科病院 看護師

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Binetの病期分類は何を判断するもの?

Binetの病期分類とは、慢性リンパ性白血病の病期を評価するためのスケールです。慢性リンパ性白血病の病期分類のスケールは、Binetの病期分類のほかにRaiの病期分類があり、一般的にアメリカではRaiの病期分類が使用され、Binetの病期分類はヨーロッパを中心に使用されています。

慢性リンパ性白血病は、がん化したBリンパ球が血液や骨髄などで増殖する疾患です。一般に50歳以降の中高年に好発し、女性よりも男性に多くみられます。日本では稀な疾患で、年間の発症率は10万人に1人となっています1)。緩徐に進行することから、発症初期はほとんど症状を認めませんが、進行するとリンパ節腫大、貧血、倦怠感、発熱などが出現します。そのため、病期を評価し、適切な治療につなげることが必要です。

Binetの病期分類は、治療開始時期や治療方針を決定していく際はもちろん、経過観察をするうえでも大切な指標であり、予後の予測にも役立ちます。

Binetの病期分類はこう使う!

Binetの病期分類では、ヘモグロビン値、血小板数、リンパ節腫大の有無によって、慢性リンパ性白血病をA~Cの3段階に分類します。リンパ節領域は、頭頸部、腋窩、鼠径部、脾臓、肝臓の5領域で評価(両側でも1領域として評価)しますが、腫大の有無を確認する際はCTや超音波検査といった画像検査は用いず、触診などの身体診察のみで判断します。

病期ごとの平均生存期間は、A期で10年以上、B期で8年以上、C期で6.5年とされています2)。なお、慢性リンパ性白血病の治療は化学療法が主体となりますが、活動性病変がない早期の患者さん(A期またはB期)については、治療をしても生存期間は延長しないため、治療は行いません3)

表 Binetの病期分類

病期分類規準
AHb≧10g/dL+血小板≧10万/μL+リンパ領域腫大が2カ所以下
BHb≧10g/dL+血小板≧10万/μL+リンパ領域腫大が3カ所以上
CHb<10g/dLまたは血小板<10万/μL
リンパ節腫大領域数は規定しない

Eichhorst B, et al:Chronic lymphocytic leukaemia:ESMO Clinical Practice Guidelines for diagnosis,treatment and follow-up.Ann Oncol 2015 ; 26(5): 78-84./Hallek M,et al: iwCLL guidelines for diagnosis, indications for treatment, response assessment, and supportive management of CLL.Blood 2018 ; 131(25): 2745-60.を参考に作成

Binetの病期分類の結果を看護に活かす!

慢性リンパ性白血病の患者さんの看護にあたるときには、病期を把握し、状態観察などに活かせるとよいでしょう。Binetの病期分類でC期と判定されるなど、予後が良好ではない患者さんに対しては、精神的なサポートも含めたケアを心がけることも大切です。

疾患や治療の影響で抵抗力が低下するため、感染症には十分注意する必要があります。人混みを避け、手洗い、うがいをしっかり行うよう指導します。また、貧血や出血傾向がある場合には、思わぬ転倒に注意が必要です。

引用・参考文献

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