佐藤まりこ
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外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!
患者さんに一番近い存在の看護師は、「今日はどうされましたか?」から始め、症状を聞いて患者さんに起こっている健康問題の把握を行います。外国人の患者さんに対してもコミュニケーションを通して主観的情報を収集し、客観的情報と合わせて全身状態の把握が必要ですね。
今回からは、これだけは知っておきたい! 循環器症状の聴取に必要なフレーズを紹介します。
症状の把握には、OLDCARTを用いて問診を行います。
OLDCARTとは、Onset(発症)、Location(症状のある部位)、Duration(症状のある持続時間)、Character(症状の性質)、Aggravating/Alleviating factor(増悪/軽減要因)、Radiation(症状の広がり)、Timing (症状がいつ起こるのか)の頭文字をとった症状のアセスメントツールです。
本日のレッスン
循環器の3大疾患:急性心筋梗塞・不整脈・心不全のおもな症状に関するフレーズを紹介します。
今回は、不整脈の症状②です。
「今日はどうされましたか」と尋ねても、患者さんの訴えがわからないと困りますね。
前回に続き、循環器の3大疾患の1つである「不整脈」の症状について、患者さんがどのように表現するかを紹介します。
循環器アセスメントに必要な循環器症状に関するフレーズ
不整脈の症状②
頻脈
「頻脈」は「tachycardia」です。「タキカルディア」が英語に近い発音です。「tachycardia」は、「速い」を意味する「tachy-」と「心臓」を意味する「-cardia」が組み合わさった言葉です。臨床で「頻脈」を「タキる」と使うのは、この「tachy-」が由来です。
頻脈は、心拍数100回以上の状態、と定義されていますが、患者さんは「いつもより脈が速い」などと訴えてきます。脈の速さを表現する言葉とその例文を紹介します。
●Beating faster
「beat」は「打つ」という意味で、心臓に使う場合には「鼓動する・脈打つ」です。「beating faster」は「脈がいつもより速く打っている」=「頻脈」を指しています。
ちなみに、「my heart is beating fast」は「胸の鼓動が速くなる」という意味でよく歌の歌詞に出てくるフレーズです。この場合、アドレナリンなどのホルモンによる「胸キュン」現象の影響ですので、前回紹介した症状「fluttering」同様に病気ではありません。
・My heart occasionally beats faster for a couple of minutes and then it goes back to normal.
(たまに心臓が数分間いつもより早くなって、また元に戻ります)
●Rapid heartbeat
「rapid」は「速い」という意味です。「rapid heartbeats」は「速い鼓動」=「頻脈」を指しています。ちなみに「rapid」は、快速電車の「快速」という意味でも使われます。
・Recently I have been experiencing sudden rapid heartbeats that last for a few minutes.
(最近、突然脈が速くなることがあって、それが2~3分続きます)
●Racing
「race」は速さを競う「レース」を思い浮かべるといいでしょう。心臓に使う場合は「胸が走っている」=「頻脈」「ドキドキする」という意味で使います。
・My pulse is racing. (脈が速いです)
・My heart started racing all of a sudden. (心臓が突然速くなりました)
本日のマメ知識
どうして心臓に「Quick」は使わないの?
こんな場面がありました。患者さんの頻脈に気づいたある看護師がひと言、「Your pulses are very quick」。その患者さんは不思議な顔をしています。なぜでしょうか?
「速い」という意味で使う単語は、「fast」や「rapid」以外にも「quick」がありますよね。でも、「quick」は「(時間がかからなくて)速い、素早い」というニュアンスが含まれています。「quick」は、仕事・反応・メールの返信などにはよく使いますが、常に動いている心臓に使うことはないからです。
次回は、循環器の3大疾患の1つ「不整脈」の症状③「めまい・前編」を紹介します。
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