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症状の聴取を英語でするには?[循環器科編14]のサムネイル画像
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外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!


患者さんに一番近い存在の看護師は、「今日はどうされましたか?」から始め、症状を聞いて患者さんにおこっている健康問題の把握を行います。外国人の患者さんに対してもコミュニケーションを通して主観的情報を収集し、客観的情報と合わせて全身状態の把握が必要ですね。
今回からは、急性心筋梗塞の症状の聴取に必要なフレーズを紹介します。

急性心筋梗塞の治療のPOINTは、早期診断と早期治療です。
急性心筋梗塞の患者さんが、来院してから冠動脈の閉塞部位の再灌流までの時間:DTBT(Door To Balloon Time)は、循環器のガイドラインにより90分以内が望ましいとされています。DTBTが早ければ早いほど救命率は上がり、その後の社会復帰に影響を及ぼします。

看護師は、すぐにバイタルサインの測定と12誘導、点滴ラインの確保や心筋梗塞の初期治療として知られるMONA(モルヒネ、酸素、硝酸薬、アスピリン)1)投与の準備・実施を行います。同時にOLDCART2)に沿った症状のアセスメントを行います。

以下の事例にそって、急性心筋梗塞症状の把握に必要なフレーズを紹介します。


事例:52歳・男性
数日前から胸に締め付けられるような痛みを感じていたが、仕事が忙しく、安静にしていると数分で消失するため様子をみていた。いつも通り、昼食後に取り引き先へ向かう途中、突然ナイフで刺されたような胸の激痛に襲われ、その場にしゃがみこみ数回嘔吐。通行人が救急要請し、ERに搬送された。


本日のフレーズ

「今までこうした胸の痛みはありましたか? 心臓発作や不整脈、脳卒中の既往はありますか?」

患者さんの既往歴と過去に同じような症状を経験していないか確認しましょう。もし既往歴に狭心症や不整脈がある場合、初期治療に必要なアスピリンや硝酸薬をすでに飲んでいるかもしれません。

さて、みなさんはどう英語で表現しますか?


1)MONAとは、Morphine, Oxygen, Nitrate, Aspirinの頭文字をとった心筋梗塞の初期治療です。
2)OLDCARTとは、Onset(発症),Location(症状のある部位),Duration(症状のある持続時間),Character(症状の性質), Aggravating/Alleviating factor(増悪・軽減要因),Radiation(症状の広がり),Timing (症状がいつ起こるのか) の頭文字をとった症状のアセスメントツールです。

おすすめのフレーズ

Have you ever had such a chest pain before?
Do you have any medical history such as a heart attack, irregular heartbeats, or a stroke?

「今まで~したことはありますか?」は「have you ever had ~ before?」を使いました。
「have you ever had ~ before?」は、過去の経験についてたずねるときに使えるフレーズですので、覚えておくと便利です。今回は胸の痛みですが、あらゆる症状や経験に使えます。

例えば、
●Have you ever had this type of symptom before?
(今までこんな症状が出たことはありますか?)
●Have you ever had any surgery before?
(今まで手術をしたことはありますか?)
●Have you ever had a blood transfusion before?
(今まで輸血をしたことはありますか?)

事例の患者さんは、数日前から胸に締め付けられるような痛みを感じていたので、こんな答えが返ってくるでしょう。

●I have experienced a squeezing pain in my chest for the past few days.
(2~3日前から胸に締め付けられるような痛みがありました)
●I have had the pain like being gripped my chest over the last couple of days.
(胸をぎゅっと掴まれるような痛みがここ数日ずっとありました)

「既往歴はありますか」は「Do you have any medical history?」を使いました。
既往歴は「Medical history」です。
カルテ上では、現病歴は「History of Present Illness (HPI)」、既往歴は「Past Medical History (PMH)」の略語が一般的に使われています。
注目すべき既往の例に、心臓発作(heart attack)・不整脈(irregular heartbeats)・脳卒中(stroke)を挙げました。心臓発作には、心筋梗塞(myocardial infarction)や狭心症(angina pectoris) が含まれます。

心筋梗塞の初期治療には、冠動脈を広げ血液の通りを良くする効果のある硝酸薬(nitroglycerin)と血液をサラサラにして血液の通りを良くする効果のあるアスピリン(Aspirin)の投与が含まれます(ただし、すべての症例に適応ではない)。
上記の疾患の既往がある場合、患者さんは硝酸薬やアスピリンを常用薬として服用している可能性が高いので確認が必要です。


次回は、数日前からあった胸部絞扼感について尋ねるフレーズを紹介します。

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