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症状の聴取を英語でするには?[循環器科編22]のサムネイル画像
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外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!


患者さんに一番近い存在の看護師は、「今日はどうされましたか?」から始め、症状を聞いて患者さんにおこっている健康問題の把握を行います。外国人の患者さんに対してもコミュニケーションを通して主観的情報を収集し、客観的情報と合わせて全身状態の把握が必要ですね。
今回は、急性心筋梗塞の症状の聴取に必要なフレーズを紹介します。

急性心筋梗塞の治療のPOINTは、早期診断と早期治療です。
急性心筋梗塞の患者さんが、来院してから冠動脈の閉塞部位の再灌流までの時間:DTBT(Door To Balloon Time)は、循環器のガイドラインにより90分以内が望ましいとされています。DTBTが早ければ早いほど救命率は上がり、その後の社会復帰に影響を及ぼします。

看護師は、すぐにバイタルサインの測定と12誘導、点滴ラインの確保や心筋梗塞の初期治療として知られるMONA(モルヒネ、酸素、硝酸薬、アスピリン)1)投与の準備・実施を行います。同時にOLDCART2)に沿った症状のアセスメントを行います。

以下の事例にそって、急性心筋梗塞症状の把握に必要なフレーズを紹介します。


事例:70歳・女性
買い物帰りに突然の胃部不快感と圧迫感を感じ、数回嘔吐する。帰宅後に市販の胃薬を服用するが症状は改善せず、顔面蒼白・額からの汗が止まらないため、夫と共に救急外来を受診した。


本日のフレーズ

「顔が真っ青ですね。冷や汗もすごいですね。この症状も胃に不快感が出てからですか?」

女性の心筋梗塞は、4割以上が胸痛を訴えないと言われています。心筋梗塞のサインを見逃さないよう、OLDCARTに沿って症状を把握していきましょう。今回は主訴以外の症状:顔面蒼白と冷や汗に注目し、循環器疾患の可能性を探っていきます。

さて、みなさんはどう英語で表現しますか?


1)MONAとは、Morphine, Oxygen, Nitrate, Aspirinの頭文字をとった心筋梗塞の初期治療です。
2)OLDCARTとは、Onset(発症),Location(症状のある部位),Duration(症状のある持続時間),Character(症状の性質), Aggravating/Alleviating factor(増悪・軽減要因),Radiation(症状の広がり),Timing (症状がいつ起こるのか) の頭文字をとった症状のアセスメントツールです。

おすすめのフレーズ

Your face is so pale. You have excessive sweating and clammy skin as well.
Did these symptoms also start off when you got the upset stomach?

「顔が真っ青ですね」は「your face is so pale」を使いました。
「pale」は「青白い」という意味で、顔に使う場合は、血の気がない・青ざめているという「顔面蒼白」を指します。

「冷や汗」は「sweating and clammy skin」を使いました。
「sweating」は「汗をかいている」、「clammy skin」は「皮膚が冷たく湿っぽくて濡れている」という意味です。

「sweating」は、運動や気温の高い環境でも起こる正常な反応ですが、「clammy skin」は、はっきりとした理由がわからず皮膚が湿っている状態であり、深刻な病気のサインである場合が少なくありません。
「冷や汗」は「cold sweat」でも通じますが、「cold sweat」は、緊張をしたり怖い思いをしたときに出る「冷や汗」のイメージがあります。「冷や汗」を症状として扱う場合は、「clammy skin」を覚えておくといいでしょう。

「これらの症状も胃に不快感が出てからですか?」は、「Did these symptoms also start off when you got the upset stomach?」を使いました。
「(症状)が出る」はいろいろな表現があります。今回は「start off」を使いましたが、「happen」「occur」「come on」「experience」などに置き換えてもいいでしょう。

臨床の場面では、胃痛や嘔気を訴える高齢の女性が、顔面蒼白や冷や汗の症状を伴っている場合、医療者が、“もしかすると、消化器系じゃないかも……”と、Red Flag(赤旗)を立てることができるか否かで、危険なサインの見逃しを防ぐことができます。
次回はもう一つ、心筋梗塞の危険なサインの落とし穴ともいえる放散痛を取り上げます。


次回は、放散痛の有無をたずねるフレーズを紹介します。

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