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症状の聴取を英語でするには?[循環器科編25]のサムネイル画像
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外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!


患者さんに一番近い存在の看護師は、「今日はどうされましたか?」から始め、症状を聞いて患者さんにおこっている健康問題の把握を行います。外国人の患者さんに対してもコミュニケーションを通して主観的情報を収集し、客観的情報と合わせて全身状態の把握が必要ですね。
今回は、急性心筋梗塞の症状の聴取に必要なフレーズを紹介します。

急性心筋梗塞の治療のPOINTは、早期診断と早期治療です。
急性心筋梗塞の患者さんが、来院してから冠動脈の閉塞部位の再灌流までの時間:DTBT(Door To Balloon Time)は、循環器のガイドラインにより90分以内が望ましいとされています。DTBTが早ければ早いほど救命率は上がり、その後の社会復帰に影響を及ぼします。

看護師は、すぐにバイタルサインの測定と12誘導、点滴ラインの確保や心筋梗塞の初期治療として知られるMONA(モルヒネ、酸素、硝酸薬、アスピリン)1)投与の準備・実施を行います。同時にOLDCART2)に沿った症状のアセスメントを行います。

以下の事例にそって、急性心筋梗塞症状の把握に必要なフレーズを紹介します。


事例:70歳・女性
買い物帰りに突然の胃部不快感と圧迫感を感じ、数回嘔吐する。帰宅後に市販の胃薬を服用するが症状は改善せず、顔面蒼白・額からの汗が止まらないため、夫と共に救急外来を受診した。


本日のフレーズ

「市販薬や処方されたお薬は飲まれましたか?
そのお薬の名前はわかりますか? 少し症状はよくなりましたか?
薬のアレルギーはないですか?」

救急外来を受診する前に飲んだ薬があるか把握しましょう。飲んだ薬がある場合は、その薬が何かと薬効の有無も確認します。一緒に、薬のアレルギーについても聞いておきましょう。

さて、みなさんはどう英語で表現しますか?


1)MONAとは、Morphine, Oxygen, Nitrate, Aspirinの頭文字をとった心筋梗塞の初期治療です。
2)OLDCARTとは、Onset(発症),Location(症状のある部位),Duration(症状のある持続時間),Character(症状の性質), Aggravating/Alleviating factor(増悪・軽減要因),Radiation(症状の広がり),Timing (症状がいつ起こるのか) の頭文字をとった症状のアセスメントツールです。

おすすめのフレーズ

Did you take any over-the counter or prescription drug for your symptoms?
If so, do you remember the name of it? Did you get better or the same?
Do you have any allergy to medication?

「市販薬や処方されたお薬は飲まれましたか?」は「did you take any over-the counter or prescription drug for your symptoms?」を使いました。
処方箋のいらないドラッグストアで買える薬は「over-the-counter drug」です。医師の処方箋を必要とする薬は「prescription drug」です。

「drug」は、「medication」や「medicine」に置き換えることができます。

飲んだお薬がある場合は、何を飲んだかたずねましょう。
「そのお薬の名前はわかりますか?」は、「 if so, do you remember the name of it?」を使いました。
「if so」は、「もしそうなら」という意味です。この場合、「if so」には「もし薬を飲んでいるなら」という意が含まれます。
「if so」の反対は「if not」です。「if not」は「もしそうでなければ」という意味です。

「少し症状はよくなりましたか?」は、「did you get better or the same?」を使いました。
「get better」は、「よくなる」という意味です。
続けて「or the same」をつなげています。この場合、「or the same」は「薬の飲んでも症状は変わりませんか」という意味で使っています。
飲んだ薬の薬効の有無を聞く場合、「get better or the same?」は、セットで覚えておくと便利でしょう。

事例の患者さんは、市販の胃薬を飲んでいるので以下のような答えが返ってくるでしょう。
●Yes, I took Prilosec® for my upset stomach, but didn’t work at all.
(はい、おなかの調子が悪くてプライロセック®を飲みましたが、全然よくなりませんでした)
*「Prilosec」は、アメリカで人気の胃薬です。詳しくは本日のマメ知識で紹介します。

●Yes, I took an acid reflux OTC drug, but I don’t remember the name of it.
(はい、飲みました。胃酸の逆流を抑える市販薬を飲みましたが、名前は覚えていません)

この事例に沿ったフレーズの紹介はこれで終了です。

本日のマメ知識

アメリカのドラッグストアで買える人気のOTC胃薬BEST3

日本では処方箋の必要な薬も、アメリカのドラッグストアでは、処方箋なしに購入可能なものがあります。特に、胃薬のOTCが充実しています。アメリカで最も売れている胃薬BEST3をご紹介しましょう。

1位:Prilosec®(プライロセック®):日本では処方箋の必要なプロトンポンプ阻害薬(PPI)オメプラゾールです。
2位:Nexium® 24H(ネキシウム®):日本では処方箋の必要なプロトンポンプ阻害薬(PPI)ネキシウムです。
3位:Pepcid®(ペプシド®):日本でも処方箋なしで買える「ガスター」という胃薬と同じ成分です。

アメリカに旅行された際は、ドラッグストアに立ち寄って日本よりも豊富な市販薬を見学するのも楽しいですよ。


次回は、心筋梗塞を疑う若い外国人患者さんが来た場合、確認しておきたい3つの質問を紹介します。

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