佐藤まりこ
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外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!
患者さんに一番近い存在の看護師は、「今日はどうされましたか?」から始め、症状を聞いて患者さんに起こっている健康問題の把握を行います。外国人の患者さんに対してもコミュニケーションを通して主観的情報を収集し、客観的情報と合わせて全身状態の把握が必要ですね。
今回は、不整脈編の症状の聴取に必要なフレーズを紹介します。
不整脈(arrhythmia)は、心臓のリズムが乱れていることを意味します。
心臓のリズムは、洞結節で電気が作られる→房室結節を通って心室に伝わる→心臓の筋肉が収縮する、という電気の流れによってコントロールされており、この電気の流れに何らかの原因で故障やトラブルが起こると脈が乱れて不整脈が起こります。
不整脈の治療のPOINTは、病的に意義のある不整脈かどうかを診断し治療することです。
不整脈の種類は、①脈の速くなる「頻脈性不整脈」、②脈の遅くなる「徐脈性不整脈」、③脈の飛ぶ「期外収縮」の大きく3つに分かれます。不整脈の症状は、自分では全く気がつかないものから、放置すると短時間で死に至る危険な不整脈までさまざまです。
看護師は、OLDCART*に沿った症状のアセスメントを行い、迅速な状態把握と全身観察に努めます。
本日のレッスン
主な不整脈の種類(Types of Arrhythmia):②徐脈性不整脈(Bradyarrhythmia)と③期外収縮(Premature Contraction)
前回は、頻脈性不整脈(Tachyarrhythmia)を紹介しました。
今回は、徐脈性不整脈(Bradyarrhythmia)と期外収縮(Premature Contraction)を紹介します。
患者さんの現病歴や既往歴、家族歴などを確認する際にも必要となる医療用語です。
医療現場で使われている不整脈の略語もあわせて紹介します。
*OLDCARTとは、Onset(発症)、Location(症状のある部位)、Duration(症状のある持続時間)、Character(症状の性質)、Aggravating/Alleviating factor(増悪・軽減要因)、Radiation(症状の広がり)、Timing(症状がいつ起こるのか)の頭文字をとった症状のアセスメントツールです。
徐脈性不整脈・期外収縮に関するフレーズ
●徐脈性不整脈(Bradyarrhythmia)
脈が1分間に60回以下と遅くなるタイプの不整脈が「徐脈性不整脈」です。「Brady-」は「遅い」という意味の接頭語です。「Bradyarrhythmia」を大きく2つに分けて紹介します。
1.洞不全症候群(Sick Sinus Syndrome, SSS)
「Sick sinus syndrome」は「シィック サイナス シンドローム」が英語に近い発音です。
臨床では、「SSS(エスエスエス)」と略して使っています。
「Sick sinus syndrome」は、1分間に50回以下の心拍数が続いたり、洞結節の動きが一時的に止まり電気信号を送ることができなくなる不整脈です。重症の場合は、失神や突然死の原因にもなり、ペースメーカー植え込み術が必要になります。
2.房室ブロック(Atrioventricular block, A-V block)
「Atrioventricular block」は「エィトリオヴェントリキュラ ブロック」が英語に近い発音です。
臨床では、「A-V block(エーブイ ブロック)」と略して使っています。
「Atrioventricular block」は、心房から心室への電気信号がうまく伝わらない状態の不整脈で、その重症度によってⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度房室ブロッックに分けられます。Ⅲ度房室ブロックは、失神や突然死につながる恐れがあり、ペースメーカー植込み術による治療が必要となります。
●期外収縮(Premature Contraction)
正常で規則正しい脈に混じって、少し早いタイミングの脈が入り込むタイプの不整脈が「期外収縮」です。「premature」は「早期、未熟」という意味です。期外収縮は、問題の起きている場所に応じて、心房性(Atrial)と心室性(Ventricular)に分けることができます。
1.心房性期外収縮(Premature Atrial Contraction, PAC)
「Premature Atrial Contraction」は「プリマチュア エィトリアル コントラクション」が英語に近い発音です。
臨床では、「PAC(ピーエーシー)」と略して使っています。ちなみに、心房性期外収縮と上室性期外収縮は同じことを指しています。
「Premature Atrial Contraction」は、心房内で期外収縮が起こります。30歳を過ぎるとほぼ全員に認められ、ほとんどの人が無症状です。基本的に経過観察で問題はありません。
2.心室性期外収縮(Premature Ventricular Contraction, PVC)
「Premature ventricular Contraction」は「プリマチュア ヴェントリキュラ コントラクション」が英語に近い発音です。
臨床では、「PVC(ピーブィーシー)」と略して使っています。
「Premature Ventricular Contraction」は、心室内で期外収縮が起こります。
「PAC」同様に、「PVC」もほとんどの人がもっており、特に高齢者に多くみられます。
また、ストレスやカフェイン、飲酒、風邪薬の服用などでも発生することがあります。
「PVC」が頻脈で3連続以上続くものは「Ventricular Tachycardia」であり、治療を要するため全身観察が必要です。
次回は、不整脈の危険因子(risk factors)を紹介します。
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