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症状の聴取を英語でするには?[循環器科編45]のサムネイル画像
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外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!


患者さんに一番近い存在の看護師は、「今日はどうされましたか?」から始め、症状を聞いて患者さんに起こっている健康問題の把握を行います。外国人の患者さんに対してもコミュニケーションを通して主観的情報を収集し、客観的情報と合わせて全身状態の把握が必要ですね。
今回は、不整脈編の症状の聴取に必要なフレーズを事例に沿って紹介します。

不整脈(arrhythmia)は、心臓のリズムが乱れていることを意味します。
心臓のリズムは、洞結節で電気が作られる→房室結節を通って心室に伝わる→心臓の筋肉が収縮する、という電気の流れによってコントロールされており、この電気の流れに何らかの原因で故障やトラブルが起こると脈が乱れて不整脈が起こります。
不整脈の治療のPOINTは、病的に意義のある不整脈かどうかを診断し治療することです。
不整脈の種類は、①脈の速くなる「頻脈性不整脈」、②脈の遅くなる「徐脈性不整脈」、③脈の飛ぶ「期外収縮」の大きく3つに分かれます。不整脈の症状は、自分では全く気がつかないものから、放置すると短時間で死に至る危険な不整脈までさまざまです。
看護師は、OLDCARTに沿った症状のアセスメントを行い、迅速な状態把握と全身観察に努めます。

今回から新しい事例に沿って不整脈のフレーズを紹介します。


事例:70歳・女性
数か月前から原因不明の全身倦怠感や疲労感が強くなった。ここ1週間は、家事をするにも息切れやめまい、浮遊感や立ちくらみを自覚するようになり外出が困難となっていた。今朝、洗濯物を干そうと庭へ出たところ、冷や汗とめまいが出現し、目の前が真っ暗になって一時的に意識を失った。夫が庭で倒れている妻を発見し大声で呼びかけると、すぐに意識が回復。歩行可能だったため、夫と共に近医を受診した。
来院時、意識レベルクリア、血圧85/45mmHg、脈32回/分、体温35.8℃、呼吸24回/分、SpO294%
主訴には「数か月前から体がとてもだるかった。今朝、気を失った」と記載されていた。


本日のフレーズ

「お名前とお誕生日を教えてください。今日はどうされましたか?
今朝、気を失ったんですね。待合室で待てそうですか、それとも横になりましょうか?」

まずは、患者さんのお名前とお誕生日を確認し、お決まりのフレーズ「今日はどうされましたか?」の復習です。
患者さんの状態を配慮して、診察室で待てるのか、それともベッドに横になったほうがいいのか、声かけをしましょう。

さて、みなさんはどう英語で表現しますか?


*OLDCARTとは、Onset(発症)、Location(症状のある部位)、Duration(症状のある持続時間)、Character(症状の性質)、Aggravating/Alleviating factor(増悪・軽減要因)、Radiation(症状の広がり)、Timing(症状がいつ起こるのか)の頭文字をとった症状のアセスメントツールです。

A Good Example – おススメのフレーズ

Can I have your name and date of birth please? What seems to bring you here today?
You passed out this morning, right? Are you OK to wait in a waiting room or lie in bed?

まずは、お決まりのフレーズの復習です。

「お名前とお誕生日を教えてください。」は「can I have your name and date of birth please?」を使いました。
「今日はどうされましたか?」は「what seems to bring you here today?」を使いました。

「今朝、気を失ったんですね」は「you passed out this morning, right?」使いました。
前回の事例では、一過性の意識消失である「失神(syncope)」は「faint」を使いました。
「気を失う」は「faint (away)」、「気を失いそうになる」は「near-fainting」を紹介しました。
もちろん、「you fainted away this morning」でも同じ意味で使えます。

今回は、もう1つ「気を失う」という意味の「pass out」を使いました。
「pass out」は「faint」よりも口語的な表現で、TVや映画などにもよく登場するフレーズです。
「酔いつぶれて記憶がない、ぶっ倒れる」という意味でもよく使います。

「待合室で待てそうですか、それとも、横になりましょうか?」は「are you OK to wait in a waiting room or lie in bed?」を使いました。
患者さんが待合室で待てるような状態なのか、処置室のベッドに移動したほうがいいのか、まずは声を掛けて患者状態のアセスメントを行いましょう。

「待合室」は「a waiting room」です。

「ベッドに横になる」は「lie in bed」を使いました。
「lie in bed」と「lie on bed」はどちらも「ベッドに横になる」ですが、少々ニュアンスが異なります。
「lie in bed」は、ブランケットをかけて寝る、休むというイメージです。
「lie on bed」は、しっかりした掛物はなくベッドの上にゴロっと横になって診察を待っているイメージです。
今回は、体調がすぐれない患者さんに診察までベッドでゆっくり休んでほしいという思いから「lie in bed」を使いました。

本日のマメ知識

悩ましい「横にする」「横になる」

英語の試験でよく出題される「横になる」と「横にする」を覚えているでしょうか?
「横になる」の活用形は「lie-lay-lain」、「横にする」は「lay-laid-laid」と非常に紛らわしい動詞です。
ただし、臨床では「横になってください」や「横になりましょうか」の「lie」や進行形の「lying」の使用頻度が圧倒的に多く、これだけ押さえておけばとりあえずOKでしょう。
横になってほしいときは「lie(ライ)」です!


次回は、失神を起したときの状況と失神の既往について尋ねるフレーズを紹介します。

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