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症状の聴取を英語でするには?[循環器科編40]のサムネイル画像
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外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!


患者さんに一番近い存在の看護師は、「今日はどうされましたか?」から始め、症状を聞いて患者さんに起こっている健康問題の把握を行います。外国人の患者さんに対してもコミュニケーションを通して主観的情報を収集し、客観的情報と合わせて全身状態の把握が必要ですね。
今回は、不整脈編の症状の聴取に必要なフレーズを事例に沿って紹介します。

不整脈(arrhythmia)は、心臓のリズムが乱れていることを意味します。
心臓のリズムは、洞結節で電気が作られる→房室結節を通って心室に伝わる→心臓の筋肉が収縮する、という電気の流れによってコントロールされており、この電気の流れに何らかの原因で故障やトラブルが起こると脈が乱れて不整脈が起こります。
不整脈の治療のPOINTは、病的に意義のある不整脈かどうかを診断し治療することです。
不整脈の種類は、①脈の速くなる「頻脈性不整脈」、②脈の遅くなる「徐脈性不整脈」、③脈の飛ぶ「期外収縮」の大きく3つに分かれます。不整脈の症状は、自分では全く気がつかないものから、放置すると短時間で死に至る危険な不整脈までさまざまです。
看護師は、OLDCARTに沿った症状のアセスメントを行い、迅速な状態把握と全身観察に努めます。


事例:55歳・男性
1週間前から突然の頻脈と動悸を何度も自覚するようになった。2-3日前から脈の飛ぶ感じや胸の不快感も気になり始めたが、仕事が忙しく2-3分で症状が改善するため、市販薬を服用し様子をみていた。
昨夜、帰宅途中に動悸と共に、めまい・冷や汗・全身の脱力感が出現し、今朝になっても症状が改善しないため循環器外来を受診した。
来院時、意識レベルクリア、血圧132/62mmHg、脈142回/分、体温36.6℃。
主訴には「突然脈が速くなり動悸がする」と記載されていた。


本日のフレーズ

「最近、気を失いそうになったり、実際に気を失ったことはありますか?
以前にも気を失ったことはありませんか?」

患者さんの主訴である頻脈と動悸以外に、不整脈に伴う自覚症状がないか把握していきましょう。
今回は、一時的に意識を失う失神の症状がないかを確認します。

さて、みなさんはどう英語で表現しますか?


*OLDCARTとは、Onset(発症)、Location(症状のある部位)、Duration(症状のある持続時間)、Character(症状の性質)、Aggravating/Alleviating factor(増悪・軽減要因)、Radiation(症状の広がり)、Timing(症状がいつ起こるのか)の頭文字をとった症状のアセスメントツールです。

A Good Example – おススメのフレーズ

Have you experienced near-fainting or fainting recently?
Have you ever fainted away before?

前回は、不整脈により心臓から十分な血液が全身に送られないことで起こるめまいや立ちくらみの症状を紹介しました。
今回は、不整脈により脳に十分な血液や酸素が届かない状態が持続した場合に起こる失神の症状を紹介します。

「失神」とは、脳への血液の流れが一時的に低下することで起こる一過性の意識消失をいいます。気絶ともいいます。
「失神」は「syncope」です。「シンコピー」が英語に近い発音です。
「syncope」は医療用語です。患者さんに伝わらない可能性があるので、わかりやすい表現を紹介します。

まず、最近の症状を尋ねるフレーズの復習です。
「最近、~はありますか?」は「have you experienced~recently?」を使いました。
「気を失いそうになる」は「near-fainting」、「気を失う」は「fainting」を使いました。
「気を失いそうになる」は、完全に意識を失う手前の失神前駆症状(pre-syncope)です。
患者さんは、気を失いそうになると目の前が真っ暗になる眼前暗黒感(blackout)や気が遠くなる感じを訴えます。

完全に意識を失う「失神」を表わす表現はほかにも、「一過性の意識消失」という意味の「temporary loss of consciousness」「temporary unconsciousness」や、「一時的に意識を失って倒れる」という意味の「pass out」「knock out」「collapse」などがあります。
例えば、

●I felt very dizzy and pounding my heart last night and I became unconscious for a short time.
(昨夜、ひどいめまいと動悸がして、短い間意識を失いました)

●This morning, I got a sudden lightheadedness when I stand up from lying down and fell down on the floor. It seems I collapsed for a short period.
(今朝、起き上がったときに突然立ちくらみがして床に倒れました。どうやら少しの間意識を失ったようです)

「以前にも気を失ったことはありませんか?」は「have you ever fainted away before?」を使いました。
「faint away」は「意識を失う、意識が飛ぶ」という意味です。

本日のマメ知識

通訳を悩ます医療英語「collapse」

先日、医療現場でプロの通訳さんとお仕事をする機会がありました。そのときに通訳さんを悩ませた言葉が「when a patient collapses in front of you, what would you do? 」です。「患者さんが目の前で意識を失って倒れたらどうしますか?」という急変時の対応を尋ねる質問だったのですが、通訳さんの頭の中は「collapse」のせいで「???」だったようです。
「collapse」とは「(建物などが)崩壊する、(計画などが)つぶれる」という意味です。しかし、医療現場で使用するときには、「(患者さんが何らかの理由で)突然意識を失い倒れ込む、失神する」や「虚脱」という意味で使います。


次回は、心臓疾患の既往歴について尋ねるフレーズを紹介します。

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