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症状の聴取を英語でするには?[循環器科編28]のサムネイル画像
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外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!


患者さんに一番近い存在の看護師は、「今日はどうされましたか?」から始め、症状を聞いて患者さんに起こっている健康問題の把握を行います。外国人の患者さんに対してもコミュニケーションを通して主観的情報を収集し、客観的情報と合わせて全身状態の把握が必要ですね。
今回からは、不整脈編の症状の聴取に必要なフレーズを紹介します。

不整脈(arrhythmia)は、心臓のリズムが乱れていることを意味します。
心臓のリズムは、洞結節で電気が作られる→房室結節を通って心室に伝わる→心臓の筋肉が収縮する、という電気の流れによってコントロールされており、この電気の流れに何らかの原因で故障やトラブルが起こると脈が乱れて不整脈が起こります。
不整脈の治療のPOINTは、病的に意義のある不整脈かどうかを診断し治療することです。
不整脈の種類は、①脈の速くなる「頻脈性不整脈」、②脈の遅くなる「徐脈性不整脈」、③脈の飛ぶ「期外収縮」の大きく3つに分かれます。不整脈の症状は、自分では全く気がつかないものから、放置すると短時間で死に至る危険な不整脈までさまざまです。
看護師は、OLDCART*に沿った症状のアセスメントを行い、迅速な状態把握と全身観察に努めます。

本日のレッスン

主な不整脈の種類(Types of Arrhythmia):①頻脈性不整脈(Tachyarrhythmia)

今回から2回にわたり、頻脈性不整脈(Tachyarrhythmia)について紹介していきます。
患者さんの現病歴や既往歴、家族歴などを確認する際にも必要となる医療用語です。
医療現場で使われている不整脈の略語もあわせて紹介します。


*OLDCARTとは、Onset(発症)、Location(症状のある部位)、Duration(症状のある持続時間)、Character(症状の性質)、Aggravating/Alleviating factor(増悪・軽減要因)、Radiation(症状の広がり)、Timing(症状がいつ起こるのか)の頭文字をとった症状のアセスメントツールです

頻脈性不整脈に関するフレーズ

●頻脈性不整脈(Tachyarrhythmia)
脈が1分間に100回以上を超えて速くなるタイプの不整脈が「頻脈性不整脈」です。「Tachy-」は「速い」という意味の接頭語です。
頻脈性不整脈はさらに問題の起きている場所に応じて、上室性(Supraventricular)と心室性(Ventricular)に分かれます。

●上室性不整脈(Supraventricular Arrhythmia)
問題の起きている場所が、心室よりも上の洞結節や房室結節にある場合を「上室性不整脈(Supraventricular arrhythmia)」といいます。「Supraventricular arrhythmia」を大きく4つに分けて紹介します。

1.心房細動(Atrial Fibrillation:Afib)
「Atrial fibrillation」は「エィトリアル フィブリレーション」が英語に近い発音です。
「atrial」とは「心房の」、「fibrillation」とは「細動」を意味します。
臨床では、「Af or af(エーエフ)」や「Afib(エーフィブ)」と略して使っています。
「Atrial fibrillation」は、心房のさまざまな部分から電気信号が発生し、血液を心室に送り出すことができなくなる病気です。そのため、心房内に血栓(clot)ができやすくなり、脳梗塞や肺塞栓などを引き起こすリスクが高くなります。

2.発作性心房細動(Paroxysmal Atrial Fibrillation:Paf)
「Paroxysmal atrial fibrillation」は「パロキィシスモル エィトリアル フィブリレーション」が英語に近い発音です。
「paroxysmal」は「発作性の」という意味です。
臨床では、「Paf(パフ)」と略して使っています。
「Paroxysmal atrial fibrillation」は、発症から7日以内に自然に正常のリズムに戻る一過性の心房細動です。再発を繰り返すのが特徴です。

3.心房粗動(Atrial Flutter:AF)
「Atrial flutter」は「エィトリアル フラター」が英語に近い発音です。
「flutter」は「ドキドキする、粗動」という意味です。
臨床では、「Atrial fibrillation」の略語と区別するため大文字を使い「AF」と表記したり、「フラッター」と略して使っています。
「Atrial flutter」は、心房の筋肉が毎分250~350回も規則的に収縮する状態の不整脈です。実際に心室に伝えられるのは一部だけです。心筋の一部を熱で焼くアブレーション治療が有効です。

4.発作性上室性頻拍(Paroxysmal Supraventricular Tachycardia:PSVT)
「Paroxysmal Supraventricular Tachycardia」は「パロキィシスモル スープラヴェントリキュラ タキカルディア」が英語に近い発音です。
「supraventricular」は「上室性の」という意味です。
臨床では「PSVT」と略して使っています。
「Paroxysmal supraventricular tachycardia」は、異常な電気信号が複数の経路を伝わってぐるぐるとループ状に回り続けてしまう病気です。「PSVT」には、心室と心房とを結ぶ副伝導路を形成する「WPW症候群」も含まれます。

本日のマメ知識

胸の中にButterfliesやfishがいる?

国が変われば、症状の表現も異なります。
たとえば、Afibの症状として「胸がそわそわ落ち着かない感じ」があります。一般的に、教科書には「feels fluttering」と載っています。しかし、患者さんのなかには「I have a feeling of having butterflies in my chest(胸の中で蝶々が飛んでいる感じがする)」や「I feel like a fish flopping in my chest(胸の中で魚が跳ねている感じがする)」など蝶々や魚を使って表現してくる方もいます。言いたいことは伝わりますが、こんな表現もあると知っておくと、すぐにAfibを疑うことができるでしょう。


次回も引き続き、主な不整脈の種類(Types of Arrhythmia):頻脈性不整脈(Tachyarrhythmia)を紹介します。

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