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症状の聴取を英語でするには?[循環器科編19]のサムネイル画像
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外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!


患者さんに一番近い存在の看護師は、「今日はどうされましたか?」から始め、症状を聞いて患者さんにおこっている健康問題の把握を行います。外国人の患者さんに対してもコミュニケーションを通して主観的情報を収集し、客観的情報と合わせて全身状態の把握が必要ですね。
今回は、急性心筋梗塞の症状の聴取に必要なフレーズを紹介します。

急性心筋梗塞の治療のPOINTは、早期診断と早期治療です。
急性心筋梗塞の患者さんが、来院してから冠動脈の閉塞部位の再灌流までの時間:DTBT(Door To Balloon Time)は、循環器のガイドラインにより90分以内が望ましいとされています。DTBTが早ければ早いほど救命率は上がり、その後の社会復帰に影響を及ぼします。

看護師は、すぐにバイタルサインの測定と12誘導、点滴ラインの確保や心筋梗塞の初期治療として知られるMONA(モルヒネ、酸素、硝酸薬、アスピリン)1)投与の準備・実施を行います。同時にOLDCART2)に沿った症状のアセスメントを行います。

以下の事例にそって、急性心筋梗塞症状の把握に必要なフレーズを紹介します。


事例:70歳・女性
買い物帰りに突然の胃部不快感と圧迫感を感じ、数回嘔吐する。帰宅後に市販の胃薬を服用するが症状は改善せず、顔面蒼白・額からの汗が止まらないため、夫と共に救急外来を受診した。


本日のフレーズ

「その症状を一番感じるのはどのあたりですか? 指で指して教えてください」

女性の心筋梗塞は、4割以上が胸痛を訴えないといわれています。心筋梗塞のサインを見逃さないよう、OLDCARTに沿って症状を把握していきましょう。
今回は、症状のある部位を患者さんに指で指してもらい、正確な場所(location)を把握しましょう。

さて、みなさんはどう英語で表現しますか?


1)MONAとは、Morphine, Oxygen, Nitrate, Aspirinの頭文字をとった心筋梗塞の初期治療です。
2)OLDCARTとは、Onset(発症),Location(症状のある部位),Duration(症状のある持続時間),Character(症状の性質), Aggravating/Alleviating factor(増悪・軽減要因),Radiation(症状の広がり),Timing (症状がいつ起こるのか) の頭文字をとった症状のアセスメントツールです。

おすすめのフレーズ

Where do you feel it the most? Please point it out for me?

「その症状を一番感じるのはどのあたりですか?」は、「where do you feel it the most?」を使いました。「it」は、患者さんの主訴を指しています。

事例の患者さんは、胃部の不快感と圧迫感を訴えていましたね。「胃部の不快感」は「upset stomach」、「圧迫感」は「pressure」ですが、今回はこれらの症状を「it」でまとめました。もちろん、「where do you feel your upset stomach and pressure the most?」と患者さんの症状を復唱してもいいでしょう。

医療現場で働いていると、患者さんの訴える「胸が痛い」「お腹が痛い」が、必ずしも正しい情報ではないという場面に遭遇します。特に女性や高齢者が「お腹が痛い」といって、心窩部を指でさす場合は、消化器だけでなく循環器症状の可能性も視野に入れた症状の把握が必要です。
心臓は左側、胃は胸の真ん中と思っている患者さんも少なくありません。医療者にとって注意したい胸痛や心窩部痛であっても、患者さんは「胃が痛い」と表現し、危険なサインが見逃されるケースもあります。

「指で指して教えてください」は、「please point it out for me」を使いました。
「point out」は、「(指や棒で)~を指す」「~を指摘する」という意味です。
もし、人差し指で指してほしい場合には「Please point it out with your index finger」です。

本日のマメ知識

「stomach」を使ったイディオム(慣用句)

①I have butterflies in my stomach.
直訳すると「胃の中に蝶々がいる」ですが、実際にはあり得ないですよね。
このイディオムは、「I am very nervous and anxious about something」 という意味です。
試験や面接など、何かに緊張してソワソワして不安なときに使うフレーズです。

②My eyes are bigger than my stomach
直訳すると「目は胃より大きい」ですが、実際に比べているわけではありません。
このイディオムは、「I want more food than you can eat」という意味です。
欲張って食べ切れない量の食べ物を注文したり、取り過ぎたときに使うフレーズです。
ビュッフェで元を取ろうと奮闘し、結局大量に残してしまう人(自分を含める)に使いたいフレーズです。


次回は、症状の持続時間をたずねるフレーズを紹介します。

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