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看護師 ライター 診療看護師(NP)

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ショートランとは

ショートランとは、一般的に短時間で自然に停止する頻脈性不整脈を指します。臨床では、心室性期外収縮(PVC)の連発や非持続性心室頻拍(NSVT)を指して使われることが多いため、本記事ではこれらを想定して解説していきます。

PVCの連発やNSVTがみられる場合は、「何秒(何拍)続いていたか」「QRS波の幅は広いか狭いか」「患者さんの自覚症状や血圧の変動が伴っていたか」について記録に残すことが大切です。心室が通常より速く収縮すると、心臓が拡張して血液を貯めるための時間が短くなり、心拍出量の低下を招くリスクがあるためです。

一過性のものであれば無症状のこともありますが、頻回に発生したり長時間続いたりする場合は、持続性心室頻拍(VT)や心室細動(VF)といった致死的不整脈へ移行するおそれがあります。そのため、「なぜ出現しているのか」「これまでと比べて増えているか」「危険な形に変化していないか」を確認していきます。

ショートランが発生する原因

原因としてまず考えられるのが心筋虚血です。狭心症や急性心筋梗塞だけでなく、貧血、低血圧、低酸素など、何らかの要因で心筋に必要な酸素が不足すると、心筋が正常に活動できず、不整脈が起こりやすくなります。胸部の違和感、胸痛、冷汗、悪心といった自覚症状のほかに、心電図上でST変化を伴う波形がみられた場合は、速やかに医師へ報告するとともに、患者さんの状態を注意深く観察します。

虚血以外の大きな原因として、電解質異常が挙げられます。特にカリウムやマグネシウムの異常は、不整脈を誘発するリスクとなります。心不全の治療で利尿薬を使用している患者さん、長期にわたり下剤を服用している患者さん、食事摂取不良が続く患者さんや透析患者さんなどは電解質が変動しやすいため、検査データを意識的に確認することが大切です。

ショートランの出現で注意すべき変化と対応のポイント

見逃してはならないのが、循環動態に影響が出てくるかどうかです。どのような不整脈でも、胸部症状(胸痛、胸部不快感、圧迫感、動悸、息苦しさなど)や血圧・意識などに変化がみられる場合は、循環不全が生じているとして迅速に対応しなければなりません。そのため、ショートランの出現に気づいたら、まずはベッドサイドに行き、患者さんを観察します。意識レベル、冷汗、胸痛、動悸、呼吸困難、めまい、失神の有無を確認するのとあわせて、バイタルサインも測定しましょう。波形を詳しく読み解くのは、循環動態に変動がないことを確かめてからにします。

注意すべき波形の変化としては、持続時間の延長、心拍数の上昇、R on Tの出現、波形の多形性化などが挙げられます。特に、直前のT波に重なるようにPVCのR波が出現するR on Tは、心筋が電気的刺激に対して最も過敏になっているタイミングで期外収縮が起きていることを示しており、PVCの連発やNSVTからVFへ移行する危険性があります。もし、このような波形の変化がみられた場合は速やかに医師へ報告するのと同時に、持続的なモニタリング、12誘導心電図の記録、静脈路の確保、採血準備、酸素投与の確認、救急カートや除細動器の手配など、患者さんの状態や緊急度に応じた準備を進めます。

看護師に求められるのは、波形の名前を当てることではありません。発生頻度、持続時間、自覚症状の有無、循環動態への影響、電解質データや使用中の薬剤といった情報を総合的にアセスメントし、異常の早期発見と早期対応につなげることです。多角的な視点をもち、患者さんの安全を守る看護を実践していきましょう。

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