

保育園で園児やスタッフたちの健康管理にあたる谷川祐美さん
看護師のさまざまな働き方を紹介するコーナー。第6回は、大学病院や中規模病院の消化器外科で経験を積んだのち、保育園看護師に転職した谷川祐美さん。現在5年目の谷川さんに、ここに至るまでの経験や苦労、やりがいを聞いてみます!
保育園看護師とはどのような仕事ですか?
保育園に在籍しているのが保育園看護師です。厚生労働省もできるかぎり保育園に看護師を配置したいと考えており、2013年度から私立保育園では看護師1人の常勤が義務づけられています。ただし公立保育園では自治体ごとに「看護師の配置を促す」とされており、東京都ではほぼ常勤が当たり前となっているようですが、地方になると少ないようです。
仕事の内容としては園児の健康状態の把握と健康管理。身体測定や歯科検診などの準備。怪我や病気をした際の対応や保護者への連絡。保育士を含めた園で働くスタッフの健康診断の補助、保健指導、アレルギー児対応や育児相談への対応などがあります。母子保健や家族看護の視点からも関わります。
他にも0歳児クラスに入り、変化しやすい0歳児の健康状態や発達状況を把握したり、地域での感染症の流行状況の把握と感染予防など園内での対応など、保育園に関わるすべての人、そして周辺地域も対象にした仕事です。育児困難な家庭がある場合は、児童相談所などの行政機関と関わることもあります。
最近では、新型コロナウイルス対策がありました。4月から5月まで休園だったのですが、保護者が医療・食品・官公庁・運送など、社会のインフラに関わる仕事をされてる家庭の子どもは20人ぐらい登園していました。当時は私もまだ育休中だったのですが、代理で入ってくれていた看護師と連絡を取り合って、一緒に園内の感染症対策を行いました。新型コロナ感染症について、保護者から相談が来ることはほとんどなかったのですが、厚生労働省からの情報や関連情報を確認し、保育園として保護者への発信や連絡を続けました。

わらしこ保育園でデスク業務中の谷川祐美さん。園児からスタッフ、保護者までの幅広い健康管理にあたっている
保育士と看護師、働き方や役割の違いは?
保育士は保育、看護師は保健という役割の違いがあります。保育士は「保育」を通して子どもたちと関わりますが、看護師である私は「今日はなんだか活気がない」「なんか顔色が悪いな」など体調や健康面など、「保健」を通して関わります。ケガや病気の対応なども看護師が中心に対応します。保育士の業務と重複している部分も多いのですが、同じ業務をしていても視点が違います。
たとえば、保育士は子どもの発達についてよく観察しているなと思います。保護者からの発達に関する相談などにも保育士さんが対応しており、そこに医学的な意見を求められるときには私が入り、一緒に相談に応じることもあります。
保護者からはどんな相談を受けることが多いですか?
お子さんが発熱したときや、受診のタイミングなどについての相談が多いです。少しの発熱程度であれば、急いで受診する必要はないことが多いのですが、「発熱に加えてゼコゼコした咳が出てきたら病院に行きましょう」などと具体的にアドバイスをしています。園には先天性の疾患や発達に課題を抱えた子もいるので、こういった保護者からの相談も受けています。
また明らかに体調不良の子が登園してきたときは、保育士ではなく看護師の私が対応することもあります。私も働く母親の1人なのでわかるのですが、お母さんたちも仕事は休みにくいと思います。そこに理解を示したうえで、現在の病状や今後考えられる経過を説明し、休むよう勧めることもあります。
一度、看護師の視点というより勘が働いた出来事がありました。胃腸炎が流行っていた時期に朝から顔色が悪く、唾の飲み込み方に違和感がある子がいたのです。注意して観察していたら急に、「あ、くる!」と感じ、咄嗟に差し出したバケツにその子が嘔吐し、絶妙なタイミングでキャッチしたことがありました。これは消化器外科で働いていた頃の勘が働いたのかなと思いますね。

すごいですね。吐くタイミングって見ててわかるものなんですね?

うまく説明できないですけど、見ててわかったんです。嘔吐に遭遇してきた回数が違うからですかね。

ちょっとした職人ですね。
園児の年齢と園の特徴を教えてください
私が勤務するわらしこ保育園には、生後2か月から、小学校入学前の6歳児まで(規定では0~5歳児まで)100人ほどがいます。園の特徴としては、自然のなかでの泥遊びや水遊びなど、身体を使って遊ぶことを大切にしてます。他の園の子と比べると、わらしこ保育園の子たちは身体使いが上手だと思います。
保育園として大事にしているのが「自立」です。遊びのなかで、自然のなかで、集団のなかで育つ力を大事にしています。できるだけ人工のものは使わず、おもちゃもプラスチックではなく木などの素材でできたものを使ってます。園舎もほとんどが木材建築です。また赤ちゃんのうちから布パンツを履いて生活することも特徴の1つです。
人間の感情の芽生えは快と不快の感覚です。心とからだの発達にとっては、気持ち悪いと感じること、感じたものを身近な人に伝えられることが大切です。そうして「気持ち悪かったね」と共感してもらい、きれいにしてもらってさっぱりしたと、不快から快への感覚を感じることが大事だと考えています。それが成長と自立へとつながっていくと私達は考えているからです。衛生面などで管理は大変ですが、子どもの感覚の育ちには大切なこととして取り組んでいます。
スタッフの健康管理はどのようにしていますか?
毎年、健康診断を行っているほか、精神面も意識して看るようにしています。そのためにもコミュニケーションを大切にしています。保育士や他のスタッフと話していて「なんだか表情が固いな」と感じることがあれば、「最近疲れてるみたいだけど大丈夫?」と、こちらから声をかけてみたり、園長に相談することもあります。当園には月に3回、臨床心理士が来ているので、あまりに心配なときは面談を勧めてみることもあります。
保育は体力も気力も使う仕事です。子どもの年齢も幅広くハードだと思います。国も保育士の処遇改善を進め始めているので、ここ数年で良くなりつつありますが、それでもまだ厳しい部分が多い職業です。保育園には限りませんが、スタッフのなかには自分の辛さをなかなか人に言えない人もいるので、心身ともにアプローチしていく必要性を日々感じています。
谷川さん働き方[ある1日]
| 5:30 | 起床。ご飯や仕事の準備、息子の宿題をみる |
|---|---|
| 6:30 | さまざまな準備をしながら、さっと自分の朝食 |
| 7:00 | 夫と子ども達の朝食タイム |
| 7:50 | 家を出発。職場は徒歩2分 |
| 8:00 | 園に到着。始業開始前の準備 |
| 9:00 | 園内のラウンド。子どもたちの出欠と欠席理由の確認。スタッフの体調確認。子ども達と遊びながら体調観察(鼻水、咳、皮膚の状態、ケガの有無など)。検温カードのチェックと検温の声がけ |
| 10:30 | 園内の消毒。いす、テーブルなど子どもたちがよく触るところを重点的に |
| 11:00 | 自分の昼食をとり、0歳児クラスの食事の介助、食後の寝かしつけ |
| 13:00 | 休憩 |
| 14:00 | 保健だよりを書いたり、新型コロナ関連の共有事項があれば資料を作るなど、デスクワークが中心 |
| 15:00 | 午後の検温、身体測定(月一回) |
| 16:00 | 退勤。そのまま下の子どもを保育園にお迎え |
| 16:30 | 帰宅。夕飯の準備、家事など |
| 18:30 | 家族で夕食 |
| 19:00 | 子どもの宿題をみたり、食器の片付け、入浴、洗濯など |
| 20:00 | 下の子どもの寝かしつけ。共に就寝してしまうことも多々 |
![谷川さん働き方[ある1日]](https://images.microcms-assets.io/assets/eb0d1a2254c045f4b87e572f39f0244f/1886388535104a9e8531a1927ff00d37/dca39a48df82ffbb.png)
保育士には早番や遅番などの勤務がありますが、私は平日の固定勤務で日勤に入っています。
子どもが3人いるのですが、勤務先が自宅から徒歩2分と激近なので、子育てと仕事の両立にはありがたい環境だと思います。
保育園で働く看護師にはどんな人が多いですか?
他の保育園のことはあまりわかりませんが、市内の保育園連絡会の会合で看護師が集まったり、やりとりすることはあります。そこで会った看護師の皆さんは、年齢はバラバラですが30代以上で子育て世代が多いです。子どもの就学に合わせて、平日勤務にするために保育園看護師になった人もいます。私もその1人ですが、意外に小児科経験のない人も多いですね。
タイプとしては、判断力がある人が多い印象があります。看護師は園の中で唯一の医療職になるので、1人で決めなければならない事柄や場面が多いからかもしれません。ただ私の場合は、1人で全部を抱え込まずに、迷ったら保育士や園長と相談するようにしています。
保育園看護師に向いている人・向いてない人は?
向き不向きではなく経験ですね。やっていればできるようになると思います。ただどの仕事も同じだと思いますが、コミュニケーション能力はとても大事です。子ども、スタッフ、保護者など幅広い立場や世代の方と関わるからです。病棟でも保育園でも同じですが、周囲や患者さんとコミュニケーションがうまくとれないことが原因で辞めていくスタッフはいますよね。
どうしても1つ挙げるとするなら、子育て経験があるといいと思います。私も小児科の勤務経験はありませんが、子どもを3人育ててきた経験は、この仕事に生きていると思います。
保育園看護師として必要とされるスキルは何ですか?
小さなサインを見逃さない観察のスキルはとても大切です。子どもの病態の変化はとても早く、「この子、熱出しそう、なんだか活気がない、顔色が悪いな」そう思っていると、やはり午後から熱を出すということはよくあります。観察からつながるフィジカルアセスメントも大切で、基本的には保育園でも病棟でも必要とされる観察のスキルは同じだと思います。保護者の方々の表情の変化なども気をつけて見ています。
他にも危機管理意識も大切です。感染症が流行り出す時期であれば、拡がる前に対策しておくなど、リスクを感じて先を読む力が大事です。感染対策に関しては園内だけでなく、地域での拡がり方にも注意を払います。他の保育園の情報や小学校のママ友からの情報など、広くアンテナを張って流行を見極めていく視点も大切ですね。危機管理意識で言えば、園内の危険箇所を確認して怪我や事故の防止につなげていくことも重要な役割です。
健康面だけでなく心理面でも大切なスキルはありますか?
小さな変化に気づく力は心理面に対しても大切ですね。保護者が入院したりすると、子どもに影響が出ることなどがあります。他の子と距離の取り方がうまくいかなくなったり、情緒不安定になったりするのです。何かの変化があったときは、その子の家庭の状況についても考えてみます。マクロからミクロへ、幅広くそして深く看ていくスキルが求められ、そこが楽しさにもつながります。
ただ、どんな状況であっても、その子が保育園で生活していることには変わりないので、あまり構えすぎずにやっています。気負いすぎず明るく、他のスタッフや保護者とも相談しながらやっています。
どんなスキルアップの道がありますか?
いろいろなスキルアップの仕方があると思います。夫が精神科の看護師なので、コミュニケーションの技術やアセスメントについて意見を聞くこともあります。最近は児童精神科医の本や発達心理学の本を読んだり、てんかんについて勉強したりもしています。一般的な健康管理にプラスして、特殊なケースについて調べたりもしています。
感染対策を担っていることが多いので、公衆衛生などを勉強して深めていくのもいいかもしれません。また保育そのものや療育について学んでいくことも仕事に生かすことができるスキルアップにつながると思います。
どんなキャリアアップの道がありますか?
保育園看護師の経験を活かした研究をするために、大学講師になった方を知ってます。この人は公立保育園で看護師として働いたあと、大学院への進学を経て、現在は保育保健を専門として大学の講師をしています。研究をしながら、保育士を目指す学生に保育保健を教えています。
他にも、近くの保育園には30年近く保育園看護師をしている方がいて、「困ったときはあの人に相談!」と地域の保育園看護師に頼られている方がいます。私も困ったときは相談しています。このように保育園看護師そのものを深く追及するのもいいかもしれません。
小児救急で働いたあと保育園看護師として3年働き、再び小児救急に戻った人もいました。保育園を経験してから臨床に戻ると違う視点が得られるかもしれません。
私自身は、現在は保健分野のリーダーと障がい児に対する療育支援リーダーを担わせてもらっています。キャリアアップ研修として外部のマネジメント研修や障害児保育研修に出て学んでいます。当園では、子どもを中心に、保育、保健、食事の3本柱で子どもを見ていくことを大事にしていますので、保健という役割を担っている私の立場も大切にしてもらっていると感じます。これも1つのキャリアの形だと私自身は考えてます。
保育園看護師として働くメリット・デメリットは?
子どもはかわいく、楽しく働ける職業だと思います。1人で責任をもたなければならない部分もありますが、見方を変えれば自分の努力次第でできることが多いともいえます。自分がアンテナを張って頑張った分だけ前に進むことができる、そう感じてやりがいを見出しています。
1人での判断に迷うことがあれば、他のスタッフや園長に相談もできますし、地域の連絡協議会の看護師仲間にも相談できます。月1回嘱託医も来園するため、そこで相談することもできます。
基本的には定時に帰ることができるのもメリットの1つですね。あくまで園児のケガや病気などへの対応がなければですが、家庭との両立はしやすい環境だと思います。月に1〜2回、夜の会議や研修に出たり、夕方の園児の病気や怪我の対応で帰りが遅くなることはありますが、働きやすいですね。
デメリットをあまり感じたことはないのですが、1人職のため休みにくい日があるということでしょうか。保育園の健康診断の日に、自分の子どもが熱を出したことがありました。私は夫に協力してもらいましたが、その点は病棟勤務のほうが比較的休みやすかった気がします。園の中で自分にしかできない役割があるため、休みにくいときがあることがデメリットといえるかもしれません。

休みづらいんですね。旅行などは行けないのですか?

大丈夫。事前にきちんと園長に相談しておけば、園長や副園長が対応してくれたりします。

よかった!お母さんだけ旅行に行けないなんてことにならなくて。

1週間お休みをもらって、帰省したこともありますよ。
ここまで、保育園看護師という仕事について伺いました。後半は、谷川さんの人物像に迫ります!
生活する地域で、子どもたちのために
改めて、谷川さんについて教えてください
看護師と保健師の免許を取って長崎の大学を卒業しました。大学卒業後に上京し、国立病院の消化器外科に勤めました。3年後、結婚と同時に退職し、第一子を出産してから中規模病院の消化器外科・療養病棟に転職、仕事と育児を両立しつつ第二子を出産しました。あるとき長男の通う保育園の園長に声をかけられ、長男が通っていた保育園の姉妹園に保育園看護師として転職。現在は5年目です。昨年、第三子を出産して育休を終え、今年の春から復帰しています。
病棟看護師から保育園看護師へは大きな転身ですね
「ワクワクする道が見つかった」という感じです。前職の病院もメンバーに恵まれて楽しく働けていました。子どもが熱を出しても、快く休ませてくれる職場でした。ただ、自分のキャリアアップや仕事のやりがい、今後の働き方について考えたとき、「このまま50代以降も同じように働いていけるのか」と疑問を感じるようになりました。
元々、子育て支援にも興味があったこともあります。誘われた保育園が徒歩2分の近所ということにも魅力を感じました。自分の住む地域で、そして、そこで暮らす子どもたちのために、自分の「看護師という力」を活かすことができる。これって素敵だなと思いました。もちろん未経験だし、大変そうと思う部分もありましたが、同時に「楽しそう!」と思えました。
この園で働いて5年目になりますが、春に育休から復帰したとき、子どもたちだけでなく保護者からも「帰ってきてくれたー!」と言ってもらえて、喜んでもらえました。今は「ここが私の居場所なんだな」と思えます。

身体測定をする谷川さん。子どもたちの成長を実感できる瞬間でもある
親としても自然を大切にする保育園のファンに
うちの園には第2保育園があり、長男と次男が通っていて、この春から三男も通っています。親としてもこの保育園が大好きでした。面談や懇談会に行くたびに、子どものことをよく考えてくれていると感じました。また、園として大事にしていることのなかに、子どもには力をつけさせるのではなく、子どもが持っている力を引き出すのだ、という視点があり、とても共感していました。

素敵な視点ですね。象徴的なエピソードがありますか?

たとえば、年長になると春と秋に1週間、田植え合宿という行事があります。子どもたちとみんなで田んぼに入って、春は田植えをし、秋には収穫をします。できることは子どもたちにもしっかりやってもらいます。

土に触れて、自分たちの手で自分たちの食べ物を育てるんですね。

普段から日常を大事にしていて、その日常が生きてくる活動です。環境の変化に適応できる心とからだが育っている子どもたちだからこそ、乗り越えられる1週間です。
リモートワークや車社会など、世の中はどんどん便利になっていますが、園ではできるだけ自然で人間の進化に基いた遊びを大事にしています。こういう点に惹かれるのは、私自身が田舎育ちだからかもしれません。実家の畑にはチャボやキジがいて、朝から「卵取ってきてー」と言われたり、「畑でネギ切ってきてー」と言われるような家でした。常々子どもは自然のなかで育ったほうがいいと思っていたので、この園のファンになってしまったんですね。
家族への対応は、病院も保育園も同じ
病棟時代と一番ギャップを感じたのはどこですか
病院ではスタンダードプリコーションなどの衛生管理をしっかり行いますが、保育園ではそうもいきません。実際に、マニュアルに沿って園内の衛生環境を整えていきますが、園の中を病院と同じように消毒して周ったりはしませんよね。衛生管理の違いには多少のギャップを感じました。
また大勢の保育士と関わるという点にもギャップを感じました。病院では他職種に比べ看護師が圧倒的多数でしたが、初めて逆の立場になりました。少ない看護師という立場から保育という仕事をすることもあり、最初の頃は保育士というプロ集団の中にいることに戸惑いを感じたりもしました。
保育園に転職を決めたとき、周囲の人から「保護者への対応が大変そう」と言われたのですが、それは病院とあまり変わりありませんでした。きちんと誠意をもって対応していればクレームにもなりません。「人と接する」という点では病院と変わらず、私自身はギャップには感じませんでした。
子どもの成長に日々触れられる喜び
どんなところに仕事のやりがいを感じていますか?
子どもたちが生活のなかで変わっていく姿、日々成長していく姿を毎日見ることができるのがとても楽しいです。それはもちろん自分のアプローチの結果だけではなく、保育園の理念や保育士、他のスタッフたちとの協力があってできること。そして、わらしこ保育園が3本柱に据えている「保育」「保健」「食事」という保育理念があってのことだと思っています。

子どもたちの成長する姿は本当に楽しいですよね。

0歳児の子どもたちが立って、歩いて、喋り出して、ケンカをして、自分でできることが増えていく。数年後、どんな顔をして卒園していくのか、それを想像するだけでも楽しいですよね。

卒園後の子どもたちに会う機会もあるのですか?

当園では卒園式ではなく「巣立ちの会」といいますが、息子の通う小学校のなかにも卒園生がいるんです。小学校という新しい環境で活動している姿に、「ああ、巣立ったんだなー」って思います。

感無量ですね。

はい、そのたびに「やめられない!」って思います。これが私のやりがいですね。
思い出に残っているエピソードはありますか?
卒園して1年生になった女の子からお手紙もらったことです。「ケガのときに治してくれてありがとう」という内容でした。
些細なことかもしれませんが「私はこの子にとってケガをしたとき治してくれる人、手当をしてくれる人として認識してもらえてたんだな」と思えました。自分の役割をしっかり果たせたんだなって感じましたね。

もしかすると、20年後には卒園生の子どもが入園してくる可能性もありますね!

そうですね。すでに卒園生2人が保育士として働いています。1人は卒園1回生の男性保育士なんですよ!
これからの目標について教えてください
今は3人の子育てをしているので、自分の生活には余裕がない状態です。だから先のことを考えるより、毎晩「今日のご飯どうしようかな」を考えているような毎日です。
それでも正規職員として頑張っていけるのは、私生活も仕事も含め、園の子どもたちを通して、地域の子どもたちの全体に関わっていたいという気持ちですね。自分が住む地域で地域の子どもたちのために働くことにワクワクします。今後も地域には関わり続けていきたいと思っています。
保育園看護師に興味がある読者へのアドバイス
何事もそうなのですが、そこで自分が何をしたいかがハッキリしていれば、ブレずにやっていけると思います。私は転職するときに「地域の子どもたちのために働きたい」という気持ちを持つことができたので、誰かと意見がぶつかることがあっても今までやってこれました。だからこそ、多少大変でもやりがいを感じられることが大切だなと思っています。

前の職場は「 メンバーに恵まれて楽しく働けていた」と聞いて、辞める理由があるのかなと思ったのですが、働く環境が良くても自分のやりたいことには敵わないですね。
そして保育園で働く保護者という経験のある谷川さんだからこそ、子どもたちや保護者、スタッフにも寄り添えていんいるんだと思いました。
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