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塚田真弓

東邦大学医療センター大森病院 感染管理 認定看護師

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医療法人社団翠会和光病院 院長

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野原 幹司(のはら かんじ)

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日々の看護のなかに意外に多く潜んでいる倫理的問題。それらの解決のためには、倫理的問題に気づくセンスが欠かせません。
今回は、患者さんの意思決定にまつわるケースを通して問題を掘り起こしてみましょう。


「せめてトイレに行って排泄したい」と訴える患者さんを、なんとかトイレに行かせてあげたいのだが・・・

今回の患者さん

  1. 上田景子さん(仮名)
  2. 50歳
  3. 女性
  4. 乳がんの術後再発

せめてトイレに行って排泄したい・・・

上田さんは、乳がんのリンパ節転移により右上肢に浮腫と痛み、麻痺があり、両下肢にも骨転移による麻痺があります。
入院時から排尿・排便障害がみられ、排尿はバルーンカテーテルを挿入し、排便は浣腸と下剤でコントロールし、ベッド上で行っています。
しかし、床上排泄のために腹圧がかけられず、常にスッキリ排便できない感じがあり、上田さんは、入院時から「せめてトイレに行けるようになりたい」と話しています。

トイレでの排泄にトライ

そこで、上田さんの「トイレに行きたい」ニーズを満たすために、ベッドサイドでのリハビリを開始しました。
しかし、ポータブルトイレへの移乗では、上田さんには血圧低下による気分不快がみられ、座位保持も不安定であることから、トイレ移乗は難しいと判断されました。

ところが1カ月後のある日、上田さんは看護師に、「やっぱりトイレに行ってみたいのよ。そのほうがスッキリすると思うの」と再び訴えました。
そして、リハビリを続けたところ、左上肢を使い端座位がとれるようになり、気分不快も起きなくなったことを教えてくれました。

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