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症状の聴取を英語でするには?[循環器科編27]のサムネイル画像
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外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!


患者さんに一番近い存在の看護師は、「今日はどうされましたか?」から始め、症状を聞いて患者さんにおこっている健康問題の把握を行います。外国人の患者さんに対してもコミュニケーションを通して主観的情報を収集し、客観的情報と合わせて全身状態の把握が必要ですね。
今回は、急性心筋梗塞の症状の聴取に必要なフレーズを紹介します。

急性心筋梗塞の治療のPOINTは、早期診断と早期治療です。
急性心筋梗塞の患者さんが、来院してから冠動脈の閉塞部位の再灌流までの時間:DTBT(Door To Balloon Time)は、循環器のガイドラインにより90分以内が望ましいとされています。DTBTが早ければ早いほど救命率は上がり、その後の社会復帰に影響を及ぼします。

看護師は、すぐにバイタルサインの測定と12誘導、点滴ラインの確保や心筋梗塞の初期治療として知られるMONA(モルヒネ、酸素、硝酸薬、アスピリン)1)投与の準備・実施を行います。同時にOLDCART2)に沿った症状のアセスメントを行います。

若年層でも心筋梗塞は起こります。
心筋梗塞を疑う若い外国人患者さんが来た場合、心筋梗塞のリスクファクターに関わる3つの質問があります。それは、喫煙・川崎病の既往・違法薬物の使用です。
今回は、違法薬物の使用について確認します。

本日のフレーズ

「もしよろしければ、あなたの胸痛の原因は何か、そして、診断や治療の手助けになるかもしれない質問をさせていただけますか?
その質問は、大麻やコカインなどの違法薬物の使用経験についてです。
大麻やコカインを常用している、または、最近使ってはいないでしょうか?」

特に若年層でみられる心筋梗塞のリスクファクター:違法薬物の使用について確認しましょう。
違法薬物の使用に関する質問は、私たちが医療を提供するうえで必要な情報であることと、患者さんの羞恥心や後ろめたい気持ちを十分に配慮して行う必要があります。

さて、みなさんはどう英語で表現しますか?


1)MONAとは、Morphine, Oxygen, Nitrate, Aspirinの頭文字をとった心筋梗塞の初期治療です。
2)OLDCARTとは、Onset(発症),Location(症状のある部位),Duration(症状のある持続時間),Character(症状の性質), Aggravating/Alleviating factor(増悪・軽減要因),Radiation(症状の広がり),Timing (症状がいつ起こるのか) の頭文字をとった症状のアセスメントツールです。

おすすめのフレーズ

If it is OK with you, I would like to ask you a question that may identify the cause of your chest pain and help us to better diagnosis and medical care.
The question relates to your experience with illicit drugs such as cannabis or cocaine.
Do you use these drugs on a daily basis, or have you used them recently?

違法薬物である大麻やコカインの使用は、心筋梗塞のリスクファクターとして考えらます。
特にコカインの使用は、心筋の酸素需要を増加し、血管収縮や血栓形成を促し、心筋虚血や梗塞を引き起こす薬物として有名です。

ただし、違法薬物の使用経験を尋ねる質問は、患者さんの自尊心やプライバシーへの十分な配慮が必要です。まず、医療者の立場や役割として、この質問をする目的を患者さんに伝えましょう。

「もしよろしければ、~の質問をさせていただけますか?」は、「If it is OK with you, I would like to ask you a question」を使いました。
「If it is OK with you」は、「差しつかえなければ」という意味の「if you don’t mind」に置き換えてもいいでしょう。

「that」以下に、この質問の目的を述べています。
「あなたの胸痛の原因は何か、そして、診断や治療の手助けになるかもしれない質問」は「a question that may identify the cause of your chest pain and help us to better diagnosis and medical care.」を使いました。
「あなたの胸痛の原因は何か」とは、原因を特定することなので「特定する」という意味の「identify」を使いました。
「診断や治療の手助けになる」は、「help us to better diagnosis and medical care 」を使いました。
「better」は「より良くする」という動詞として使っています。
「診断」は「diagnosis」です。「治療」は「medical care」を使いましたが、「treatment」に置き換えてもいいでしょう。

「その質問は、大麻やコカインなどの違法薬物の使用経験についてです」は「The question relates to your experience with illicit drugs such as cannabis or cocaine」を使いました。
「違法薬物」は「illicit drugs」です。
大麻の正式名称は「cannabis」です。「キャナビス」が英語に近い発音です。
日本では大麻の呼び名は「マリファナ(marijuana)」が浸透していますが、これはスペイン語が由来といわれています。

また、大麻を表わすスラングは200種類以上あるといわれています。
例えば、Pot (ポット)、Weed(ウィード)、Ganja(ガンジャ)、Reefer(リーファー)dope(ドープ)などはほんの一例です。
「コカイン」は「cocaine」です。「コケイン」が英語に近い発音です。
「cocaine」もさまざまなスラングが存在します
例えば、Crack(クラック)、Coke(コーク)、Nose candy(ノーズキャンディー), Rock(ロック), White girl(ホワイトガール)などです。

もちろん、覚える必要はありませんが、大麻やコカインの呼び方は1つではないと覚えておくと何かの役に立つかもしれません。

「大麻やコカインを常用している、または、最近使ってはいないでしょうか」は「Do you use these drugs on a daily basis, or have you used them recently?」を使いました。
「常用」は「on a daily basis」です。
「最近~していないでしょうか?」は、過去の経験をたずねるフレーズ「have you (had or過去分詞)~recently」の復習です。


急性心筋梗塞の症状の聴取に必要なフレーズの紹介はこれで終わりです。
次回は、不整脈の症状の聴取に必要なフレーズを紹介します。

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