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症状の聴取を英語でするには?[循環器科編47]のサムネイル画像
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外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!


患者さんに一番近い存在の看護師は、「今日はどうされましたか?」から始め、症状を聞いて患者さんに起こっている健康問題の把握を行います。外国人の患者さんに対してもコミュニケーションを通して主観的情報を収集し、客観的情報と合わせて全身状態の把握が必要ですね。
今回は、不整脈編の症状の聴取に必要なフレーズを事例に沿って紹介します。

不整脈(arrhythmia)は、心臓のリズムが乱れていることを意味します。
心臓のリズムは、洞結節で電気が作られる→房室結節を通って心室に伝わる→心臓の筋肉が収縮する、という電気の流れによってコントロールされており、この電気の流れに何らかの原因で故障やトラブルが起こると脈が乱れて不整脈が起こります。
不整脈の治療のPOINTは、病的に意義のある不整脈かどうかを診断し治療することです。
不整脈の種類は、①脈の速くなる「頻脈性不整脈」、②脈の遅くなる「徐脈性不整脈」、③脈の飛ぶ「期外収縮」の大きく3つに分かれます。不整脈の症状は、自分では全く気がつかないものから、放置すると短時間で死に至る危険な不整脈までさまざまです。
看護師は、OLDCARTに沿った症状のアセスメントを行い、迅速な状態把握と全身観察に努めます。


事例:70歳・女性
数か月前から原因不明の全身倦怠感や疲労感が強くなった。ここ1週間は、家事をするにも息切れやめまい、浮遊感や立ちくらみを自覚するようになり外出が困難となっていた。今朝、洗濯物を干そうと庭へ出たところ、冷や汗とめまいが出現し、目の前が真っ暗になって一時的に意識を失った。夫が庭で倒れている妻を発見し大声で呼びかけると、すぐに意識が回復。歩行可能だったため、夫と共に近医を受診した。
来院時、意識レベルクリア、血圧85/45mmHg、脈32回/分、体温35.8℃、呼吸24回/分、SpO294%
主訴には「数か月前から体がとてもだるかった。今朝、気を失った」と記載されていた。


本日のフレーズ

「意識を失う前に目の前が真っ暗になったり、ふらふらしたり胃がムカムカして吐きそうだったり、耳鳴りがしたり、胸の痛みなどの症状はありませんでしたか?」

失神を経験した多くの患者さんは、意識を失う前になんらかの前触れのような症状を自覚します。
この失神の前駆症状を把握することは、失神の原因や診断に役立ちます。

さて、みなさんはどう英語で表現しますか?


*OLDCARTとは、Onset(発症)、Location(症状のある部位)、Duration(症状のある持続時間)、Character(症状の性質)、Aggravating/Alleviating factor(増悪・軽減要因)、Radiation(症状の広がり)、Timing(症状がいつ起こるのか)の頭文字をとった症状のアセスメントツールです。

A Good Example – おススメのフレーズ

Did you experience a blackout, lightheadedness or queasiness, ringing in the ears or chest pain before your episode?

失神を経験した患者さんの多くは、気を失う前になんらかの前駆症状を自覚します。
よく耳にする症状は、目の前が真っ暗になる眼前暗黒感です。
「目の前が真っ暗になる(眼前暗黒感)」は「blackout」です。

「ふらふらする」は「lightheadedness」を使いました。
「lightheaded」は「頭がボーっとする」「ふらふらする」という意味です。
「lightheadedness」は「lightheaded」の名詞形です。

ほかにも「ふらふらする」は、めまいを表わす「dizzy」や「woozy」「giddy」「wobbly」などの表現があります。
「woozy」[giddy」「wobbly」は、口語的な表現なので教科書にあまり出てきませんが、患者さんの体が安定しないでふらついていることを表わす表現です。

「胃がムカムカして吐きそう」は「queasy」を使いました。
「queasy」は「胃がムカムカして吐きそう」「オェッ」という意味です。
こちらも口語的表現であまり教科書には載っていませんが、海外のドラッグストアでは吐き気止めのキャンディー「queasy drops」の名前にも使われています。
もし、前駆症状に消化器症状を認めた場合は、自律神経性の失神の可能性を疑います。

患者さんは「I feel woozy」「I feel giddy」「I feel wobbly」「I feel queasy」など、教科書ではあまり目にしない言葉をどんどん使ってくるかもしれません。ぜひここで、いろいろな表現に慣れてくださいね。

「耳鳴りがする」は「ringing in the ears」を使いました。
医学辞書に「耳鳴り」は「tinnitus」と載っていますが、一般的には「ringing in the ears」を使います。

「胸の痛み」は「chest pain」です。
もし、前駆症状に胸痛を認めた場合は、心原性の失神の可能性を疑います。

「意識を失う前に」は「before your episode」を使いました。
カルテには「episode」がよく出てきます。
「episode」は、「エピソード」「1回分の放送」「出来事」という意味があり、日本でもよく耳にする言葉ですが、医療の現場で使う「episode」は、特別な意味をもっています。
「(medical)episode」は、普段の状態から突然症状が出現したり、発作が起こったりすることをいいます。つまり、始まりが明確で病的な出来事を指しており「発症」や「発作」などと訳されます。
英語の医学文献を読んでいると、この「episode」はよく目にする単語です。


次回は、失神を起した後の失禁の有無について尋ねるフレーズを紹介します。

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