
野原 幹司(のはら かんじ)
監修者の記事一覧日々の看護のなかに意外に多く潜んでいる倫理的問題。それらの解決のためには、倫理的問題に気づくセンスが欠かせません。
前回紹介したケース【抑制をすべきか悩んだケース】について、5つのポイントを確認しながら、解決策を考えてみましょう。
5つのポイントでチェック
ポイント1 あなたの看護行為は、患者さんの害になっていませんか?
古川さんは、長時間の座位や長距離の歩行が困難であり、疼痛部位の浮腫が顕著で、自力では足を動かしにくい状態にあります。
こうした状況での一人歩行は大変リスクが高く、転倒やベッドからの転落が予測されます。
実際に古川さんは、すでに一度、夜間に転倒を起こしています。
そこで二度目の転倒を起こさないように、ナースコールオリエンテーションを繰り返し実施したり、センサーマットを敷いたことは、患者さんへの害を防ぐために正しい看護行為といえます。
しかし一方で、古川さんからセンサーマットを外してほしいという要望がありながら、夜間だけはマットを使用し続けていました。
これは、たとえ古川さんが合意したとはいえ、「自分でできることは自分でしたい」と望んでいる古川さんの意思を妨げる行為ともいえ、精神的な苦痛を与えていたとも考えられます。
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