
福永 篤志
執筆者の記事一覧日常の看護の中でよく目にする検査値のことをきちんと理解していますか。毎日チェックするのは特定の項目ばかりで、そのほかは自信がない……、そんなことはないでしょうか。確かにいつもの検査項目の異常値がわかれば、すぐに困ることはありません。でも、検査値の変化には理由があり、互いに関連しあっていることも多いのです。目の前の異常値だけでは、異常かどうかがわからないケースもあります。
この記事は、基本的な検査項目の異常値からホントの異常を読み取るコツをご紹介します。その値から「今何が起こっているのか」を察知し、一歩進んだ看護に結びつけましょう。
1. 腎・尿路系の異常は検査項目のココを見る!
腎臓には、血液中の老廃物を濾過して尿として排泄するとともに、必要な物質を再吸収するという重要な働きがあります。腎臓に異常が生じると尿中に存在する細胞や蛋白質、糖などが異常を示すことから、腎障害のスクリーニングには尿検査が重要となります。尿の異常は尿路系の障害でも現れます。腎・尿路系の障害は、血液検査よりも尿検査のほうが迅速に反映されるケースが多いことを覚えておきましょう。
また、腎以外に、糖尿病、肝臓病、膠原病、骨髄腫などの発見につながることもあります。主に、尿蛋白、尿潜血、尿糖が重要な項目で、尿蛋白と尿潜血が陽性になったら、必ず尿沈渣を行い原因疾患の探索に役立てます。
特に注目! 尿蛋白
体内には複数種類の蛋白質が存在し、腎・泌尿器系が障害されると尿中に漏出します。尿蛋白は最も異常が出現しやすく、血清クレアチニン(Cr)よりも早期に陽性となります。尿蛋白が陽性であれば、必ずCrや血中尿素窒素(BUN)などを調べて精査する必要があります。
発熱、過激な運動(小児の成長期に起こる体位性蛋白尿もある)、精神的ストレス、蛋白の過剰摂取などでも陽性となる生理的蛋白尿もありますが、これは治療の必要はありません。+1程度の陽性であれば、過敏に反応しないようにしましょう。腎機能検査や尿潜血、尿沈渣の結果を合わせてみて、再検査を考慮します。
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