
過去13年分の看護師国家試験の問題から分野別に10問をピックアップして出題!
今回の出題分野は…
成人看護学
胃全摘手術後の適切な看護とは?心タンポナーデとは?
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それではさっそく問題を解いていきましょう!
第1問
抗癌薬の静脈内注射を開始した直後に注意すべき観察項目はどれか。2つ選べ。
【1】頻脈 【2】脱毛 【3】血圧の低下 【4】口腔粘膜炎 【5】白血球数の減少
第2問
2型糖尿病の患者の胃全摘術後における管理で適切なのはどれか。2つ選べ。
【1】血糖値が安定するまでは、2~6時間ごとに血糖を測定する 【2】1日1回ドレーンの排液の糖濃度を測定する 【3】創の発赤を認めたら創感染を疑う 【4】術後2日目に腸蠕動の低下を認めたら腸閉塞を疑う 【5】排ガスが認められた日から全粥食(1,600kcal)摂取が可能になる
第3問
がん患者の緩和ケアで正しいのはどれか。2つ選べ。
【1】入院治療が原則である 【2】余命の延長が目標である 【3】がんの診断とともに開始する 【4】がんの治癒を目指した治療を優先する 【5】患者と家族とのQOL向上が目標である
第4問
開心術後1日、心タンポナーデの徴候はどれか。2つ選べ。
【1】脈圧増加 【2】血圧上昇 【3】尿量増加 【4】中心静脈圧上昇 【5】胸部エックス線写真での心拡大像
第5問
大腿骨頸部骨折のため人工骨頭置換術を行った。術後の腓骨神経麻痺予防のための看護で適切なのはどれか。
【1】大腿四頭筋訓練を実施する 【2】患側下肢を外旋位に固定する 【3】下肢を間欠的に圧迫する器具を装着する 【4】患側下肢の母指と第2指間のしびれの有無を観察する
第6問
成人の学習の特徴として正しいのはどれか。
【1】学習者のこれまでの経験が資源となる 【2】外的動機づけによって学習が促進される 【3】自己評価よりも他者による評価が重要である 【4】課題中心の学習よりも講義形式による学習の方が効果が高い
第7問
術前の検査値で創傷治癒の遅延因子となるのはどれか。
【1】血清アルブミン低値 【2】血清総ビリルビン低値 【3】糸球体濾過値〈GFR〉高値 【4】動脈血酸素分圧〈Pa02〉高値
第8問
乳癌に対する乳房温存手術後の放射線治療を受ける患者への説明で正しいのはどれか。
【1】放射線肺炎のリスクがある 【2】対側の乳癌の予防が目的である 【3】治療期間中はブラジャーの使用を避ける 【4】治療期間中はマーキングした部位を洗わない
第9問
緩和ケアについて正しいのはどれか。
【1】患者の家族は対象に含まない 【2】ケア計画は多職種が話し合って立案する 【3】疼痛コントロールの第一選択はモルヒネである 【4】根治的な治療法がないと医師が説明したときから始める
第10問
気管支喘息に対する副腎皮質ステロイドの吸入療法について正しいのはどれか。
【1】副作用は内服より少ない 【2】吸入後に含漱はしない 【3】食後の吸入が食前より効果的である 【4】吸い込むタイミングで効果に差はない
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解答と解説を確認しましょう。
第1問
抗癌薬の静脈内注射を開始した直後に注意すべき観察項目はどれか。2つ選べ。
【1】頻脈 【2】脱毛 【3】血圧の低下 【4】口腔粘膜炎 【5】白血球数の減少
答えと解説
答え:【1、3】
1.(○)薬物アレルギー症状として注射開始後すぐに出現する。
2.(×)脱毛は、抗癌薬開始後1~3週でみられる。
3.(○)薬物アレルギー症状として注射開始後すぐに出現する。
4.(×)口内炎は、抗癌薬開始後2~3日でみられる。
5.(×)白血球減少は、抗癌薬開始後1~2週でみられる。
第2問
2型糖尿病の患者の胃全摘術後における管理で適切なのはどれか。2つ選べ。
【1】血糖値が安定するまでは、2~6時間ごとに血糖を測定する 【2】1日1回ドレーンの排液の糖濃度を測定する 【3】創の発赤を認めたら創感染を疑う 【4】術後2日目に腸蠕動の低下を認めたら腸閉塞を疑う 【5】排ガスが認められた日から全粥食(1,600kcal)摂取が可能になる
答えと解説
答え:【1、3】
1.(○)手術侵襲によってアドレナリンや副腎皮質ホルモンが分泌され、通常よりも血糖は高い状態にある。頻回に血糖を測定して血糖コントロールを行う。
2.(×)ドレーン排液の量や性状を観察することは大切だが、排液の糖濃度は測定しない。
3.(○)創の発赤は創感染を疑う所見である。
4.(×)開腹術後は48時間程度腸蠕動が回復しなくても正常範囲内である。
5.(×)排ガスが認められた日から流動食が開始になる。カロリー摂取が目的ではなく、経口摂取に徐々に慣らしていくのが目的である。
第3問
がん患者の緩和ケアで正しいのはどれか。2つ選べ。
【1】入院治療が原則である 【2】余命の延長が目標である 【3】がんの診断とともに開始する 【4】がんの治癒を目指した治療を優先する 【5】患者と家族とのQOL向上が目標である
答えと解説
答え:【3、5】
1.(×)緩和ケアの場は病院だけでなく、施設・在宅などがある。
2.(×)緩和ケアの目標は患者と家族のQOLの向上である。
3.(○)緩和ケアの開始は、終末期になってからではなく、診断とともに開始されるものである。
4.(×)緩和ケアの主な目的は痛みなどの症状を和らげることである。治癒を目指した治療を優先することではない。
5.(○)緩和ケアの目標は患者と家族のQOLの向上である。
第4問
開心術後1日、心タンポナーデの徴候はどれか。2つ選べ。
【1】脈圧増加 【2】血圧上昇 【3】尿量増加 【4】中心静脈圧上昇 【5】胸部エックス線写真での心拡大像
答えと解説
答え:【4、5】
1.(×)心嚢液貯留により心嚢腔内圧が著明に上昇した結果、特に右心系の拡張期充満が著明に制限されるため、血液を十分に拍出できなくなり、脈圧は減少する。
2.(×)心タンポナーデになると、心拍出量は低下するため、血圧は低下する。
3.(×)心タンポナーデになり、血圧低下が起こるとショック状態になり、尿量は減少する。
4.(○)心タンポナーデが起きると、右室拡張期圧があがり、中心静脈圧が上昇する。
5.(○)心タンポナーデは、心臓と心臓を覆う心外膜の間に心嚢液がたまるため、心拡大像がみられる。
第5問
大腿骨頸部骨折のため人工骨頭置換術を行った。術後の腓骨神経麻痺予防のための看護で適切なのはどれか。
【1】大腿四頭筋訓練を実施する 【2】患側下肢を外旋位に固定する 【3】下肢を間欠的に圧迫する器具を装着する 【4】患側下肢の母指と第2指間のしびれの有無を観察する
答えと解説
答え:【4】
1.(×)大腿四頭筋訓練の目的は膝関節の伸展筋である大腿四頭筋を鍛えることである。
2.(×)患側下肢を外旋位にすると、腓骨神経を圧迫する危険性があるため、腓骨神経麻痺の予防にはならない。
3.(×)下肢の間欠的な圧迫の目的は深部静脈血栓症の予防である。
4.(○)腓骨神経は下肢の母指と第2指の運動と知覚を司ることから、腓骨神経麻痺の予防のために、運動・知覚の状況を観察するのは重要である。
第6問
成人の学習の特徴として正しいのはどれか。
【1】学習者のこれまでの経験が資源となる 【2】外的動機づけによって学習が促進される 【3】自己評価よりも他者による評価が重要である 【4】課題中心の学習よりも講義形式による学習の方が効果が高い
答えと解説
答え:【1】
1.(○)これまで実践できた経験を応用させることが大切である。
2.(×)内的動機付けによって学習が促進される。
3.(×)他者の評価(外的動機付け)より自己評価(内的動機付け)が重要である。
4.(×)課題中心の方が効果が大きい。
第7問
術前の検査値で創傷治癒の遅延因子となるのはどれか。
【1】血清アルブミン低値 【2】血清総ビリルビン低値 【3】糸球体濾過値〈GFR〉高値 【4】動脈血酸素分圧〈Pa02〉高値
答えと解説
答え:【1】
1.(○)創傷の癒合を遅延させたり、感染の原因になったりする。
2.(×)創傷治癒とは関係がない。
3.(×)創傷治癒とは関係がない。
4.(×)細胞の代謝が活発になり、創傷治癒を促進させる。
第8問
乳癌に対する乳房温存手術後の放射線治療を受ける患者への説明で正しいのはどれか。
【1】放射線肺炎のリスクがある 【2】対側の乳癌の予防が目的である 【3】治療期間中はブラジャーの使用を避ける 【4】治療期間中はマーキングした部位を洗わない
答えと解説
答え:【1】
1.(○)放射線の晩期障害として、放射線肺炎のリスクがある。
2.(×)患側の乳癌の再発防止目的で行われる。
3.(×)柔らかい素材のブラジャーであれば使用できる。
4.(×)皮膚を強くこすったり、マーキングを消さないようにすれば洗っても良い。
第9問
緩和ケアについて正しいのはどれか。
【1】患者の家族は対象に含まない 【2】ケア計画は多職種が話し合って立案する 【3】疼痛コントロールの第一選択はモルヒネである 【4】根治的な治療法がないと医師が説明したときから始める
答えと解説
答え:【2】
1.(×)家族も緩和ケアの対象である。
2.(○)緩和ケアはチーム医療で行われる。
3.(×)モルヒネは強オピオイドで、第一選択にはならない。WHOの徐痛ラダーに則り、鎮痛薬は「非オピオイド」→「弱オピオイド」→「強オピオイド」の順で選択する。
4.(×)苦痛症状を緩和するのが目的であり、病期は関係ない。
第10問
気管支喘息に対する副腎皮質ステロイドの吸入療法について正しいのはどれか。
【1】副作用は内服より少ない 【2】吸入後に含漱はしない 【3】食後の吸入が食前より効果的である 【4】吸い込むタイミングで効果に差はない
答えと解説
答え:【1】
1.(○)ステロイド吸入は内服に比べ、副作用は局所的で軽度である。
2.(×)口腔カンジダを防ぐため、吸入後に含嗽を行う。
3.(×)食前か食後かで効果に差はない。
4.(×)吸入の仕方によって効果に差が出る。
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