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好酸球性副鼻腔炎の重症度分類は何を判断するもの?

好酸球性副鼻腔炎(Eosinophilic Chronic Rhinosinusitis:ECRS)の重症度分類は、疾患の進行度を評価し、治療方針の決定や医療費助成の対象となるかを判断するために用いられる指標です。

ECRSは、両側の鼻腔に多発性の鼻茸(鼻ポリープ)を認める難治性の慢性副鼻腔炎です。成人以降に発症し、主な症状として粘稠性の高い鼻汁、高度の鼻閉、嗅覚障害などがみられます。アスピリン喘息を含め気管支喘息を合併するケースが多く、鼻閉による口呼吸で喘息発作が誘発されると呼吸困難に陥るおそれがあるほか、難治性の中耳炎(好酸球性中耳炎)を合併し、高度な難聴を来すこともあります。

ECRSに対しては、内視鏡下鼻副鼻腔手術や経口ステロイド薬などによる治療が行われますが、手術をしても再発しやすく、6年で50%が再発すると報告されています1)。経口ステロイド薬は即効性があり、鼻茸が縮小して鼻閉や嗅覚障害の改善につながる反面、副作用の観点から、長期の使用は避けたほうがよいと考えられています。また、経口ステロイド薬で軽快しても、体調の変化や上気道感染などで増悪するため、生涯にわたり悩まされる可能性が高い疾患といえます。

近年では、生物学的製剤(デュピルマブ)が保険適用になり、一部の患者さんに用いられるようになりましたが、薬価が高く、大きな負担がかかります。生物学的製剤を使っていない患者さんでも、長期の治療が必要になることから、経済的な負担は避けられません。患者さんの負担を軽減し、継続して治療を受けられるようにするためにも、重症度を評価して、医療費助成の対象となるかどうかを判断することは大切です。

好酸球性副鼻腔炎の重症度分類はこう使う!

重症度評価の対象となるのは、好酸球性副鼻腔炎の診断基準「JESRECスコア」で11点以上の患者さんです(表1)。そのため、まずはJESRECスコアによる評価を行い、対象に該当する場合はCT 所見、末梢血好酸球率、合併症の有無をもとに、軽症、中等症、重症の3段階に分類します(表2)。

重症度分類で中等症以上の患者さん、または、好酸球性中耳炎を合併する場合は、医療費助成の対象となります。症状の程度により基準を満たさない患者さんでも、高額な医療の継続が必要な場合は、医療費助成の対象と認められることがあります。

表1 好酸球性副鼻腔炎の診断基準(JESRECスコア)

項目スコア
①病側:両側3点
②鼻茸あり2点
③CTにて篩骨洞優位の陰影あり2点
④末梢血好酸球(%) 2< ≦54点
          5< ≦108点
          10<10点
JESREC スコア合計:11点以上を示し、かつ鼻茸組織中好酸球数(400倍視野:視野数22)が70個以上存在した場合をDefinite(確定診断)とする。

表2 重症度分類

引用・参考文献

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