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外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!


患者さんに一番近い存在の看護師は、「今日はどうされました?」から始め、症状を聞いて患者さんに起こっている問題の把握を行います。外国人の患者さんに対してもコミュニケーションを通して主観的情報を収集し、客観的情報と合わせて全身状態を把握することが必要です。

今回からは、胃の疾患:胃・十二指腸潰瘍の原因・症状・事例を紹介します。

胃潰瘍(stomach ulcer)・十二指腸潰瘍(duodenal ulcer)を総称して「消化性潰瘍(peptic ulcer)」といいます。
「peptic ulcer」は、食べ物を分解する胃酸や消化酵素といった胃粘膜を攻撃する力と、胃粘膜を保護する力のバランスが崩れて潰瘍(ulcer)ができる疾患です。
粘膜までの損傷を「びらん(erosion)」、粘膜を超えて筋層まで傷ついた状態を「潰瘍(ulcer)」といいます。
「stomach ulcer」は40~50歳代、「duodenal ulcer」は20~30歳代に多く発症する傾向があります。
近年どちらも減少傾向にありますが、再発しやすく、消化性潰瘍になりやすい人には日常生活や生活環境の改善を促すなど、教育的なかかわりや支援が必要になります。

本日のレッスン

主な胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因(Causes of stomach and duodenal ulcer)

stomach ulcer/duodenal ulcerの原因や発症リスクを知っておくことで、患者さんへの問診時、どのような情報に注目し情報収集をするべきかがわかります。

今回は、胃潰瘍と十二指腸潰瘍の3つの原因とその理由を紹介します。

主な胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因(Causes of stomach and duodenal ulcer)

3つの主な胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因とその理由を紹介します。

1.ヘリコバクター・ピロリ菌(H. pylori)

胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因で最も多いのがピロリ菌の感染です。
ピロリ菌が作り出すアンモニア毒素が胃の粘膜を傷つけて潰瘍などの胃粘膜障害を引き起こすといわれています。胃潰瘍の約70%以上、十二指腸潰瘍の90%以上にピロリ菌の感染が認められ、治療として抗生物質を使った除菌が推奨されています。
日本語は「ピロリ」ですが、「pylori」は「パイロリ」が英語に近い発音です。

患者さんへの説明には以下の文が使えます。

●Most stomach ulcers are caused by bacteria called H. pylori, living in the stomach. Antibiotics to kill H.pylori are the most effective treatment for stomach ulcer.
(主な胃潰瘍の原因はピロリ菌という細菌によるものです。ピロリ菌は胃に生息しています。このピロリ菌を抗生物質で除菌することが最も効果的な胃潰瘍の治療です)

2.NSAIDs(非ステロイド系消炎鎮痛薬)

ピロリ菌感染に次いで多い原因は、NSAIDsによる薬剤性潰瘍です。
NSAIDs(エヌセイズ)とは、「Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drug」の頭文字に複数形の「s」をつけた呼びかたです。NSAIDsにもピロリ菌と同様に、胃粘膜を傷つけて保護する力を弱める作用があります。代表的なNSAIDsは「アスピリン」「イブプロフェン」「ロキソニン」などです。
たまに使うぶんには問題ありませんが、心筋梗塞の予防や腰痛・関節痛などで日常的に使用すると潰瘍が起こりやすくなります。

患者さんへの説明には以下の文が使えます。

●Another major cause of stomach and duodenal ulces is the long-term use of NSAIDs such as aspirin and ibuprofen.
(そのほかの主な胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因は、アスピリンやイブプロフェンといったNSAIDsの長期服用によるものです)

●Stomach and duodenal ulcers are more common in elderly who take NSAIDs to prevent a heart attack or stroke, or in people who take NSAIDS regularly for low back pain or arthritis.
(胃潰瘍や十二指腸潰瘍は、心臓発作や脳卒中の予防にNSAIDsを服用している高齢者や、腰痛や関節炎でNSAIDsを常用している人に起こりやすいです)
*「関節痛」は「arthritis」です。「アスライティス」が英語に近い発音です。

3.ストレス・喫煙・暴飲暴食

胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因といえばストレスを思い浮かべがちですが、ストレスが潰瘍の直接的な原因になることはないと言われています。ただし、ピロリ菌に感染していると、ストレス・喫煙・暴飲暴食により胃粘膜の保護する力がさらに弱まり潰瘍ができやすくなります。治療の妨げにもなるため、生活習慣の見直しや指導的なかかわりが必要になります。

患者さんへの説明には以下の文が使えます。

●Stress doesn’t cause stomach ulcer. The majority of stomach ulcers are caused either by infection with H.pylori or the long-term use of NSAIDs. However, stress/smoking/overeating may make your symptoms worse or your treatment failure.
(ストレスは胃潰瘍の原因ではありません。胃潰瘍の主な原因はピロリ菌の感染やNSAIDsの長期使用によるものです。ただし、ストレス・喫煙・食べ過ぎは症状を悪化させたり治療の妨げになります)


次回は、stomach ulcer/duodenal ulcerの症状①を紹介します。

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