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症状の聴取を英語でするには?[循環器科編50]のサムネイル画像
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外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!


患者さんに一番近い存在の看護師は、「今日はどうされましたか?」から始め、症状を聞いて患者さんに起こっている健康問題の把握を行います。外国人の患者さんに対してもコミュニケーションを通して主観的情報を収集し、客観的情報と合わせて全身状態の把握が必要ですね。
今回は、不整脈編の症状の聴取に必要なフレーズを事例に沿って紹介します。

不整脈(arrhythmia)は、心臓のリズムが乱れていることを意味します。
心臓のリズムは、洞結節で電気が作られる→房室結節を通って心室に伝わる→心臓の筋肉が収縮する、という電気の流れによってコントロールされており、この電気の流れに何らかの原因で故障やトラブルが起こると脈が乱れて不整脈が起こります。
不整脈の治療のPOINTは、病的に意義のある不整脈かどうかを診断し治療することです。
不整脈の種類は、①脈の速くなる「頻脈性不整脈」、②脈の遅くなる「徐脈性不整脈」、③脈の飛ぶ「期外収縮」の大きく3つに分かれます。不整脈の症状は、自分では全く気がつかないものから、放置すると短時間で死に至る危険な不整脈までさまざまです。
看護師は、OLDCARTに沿った症状のアセスメントを行い、迅速な状態把握と全身観察に努めます。


事例:70歳・女性
数か月前から原因不明の全身倦怠感や疲労感が強くなった。ここ1週間は、家事をするにも息切れやめまい、浮遊感や立ちくらみを自覚するようになり外出が困難となっていた。今朝、洗濯物を干そうと庭へ出たところ、冷や汗とめまいが出現し、目の前が真っ暗になって一時的に意識を失った。夫が庭で倒れている妻を発見し大声で呼びかけると、すぐに意識が回復。歩行可能だったため、夫と共に近医を受診した。
来院時、意識レベルクリア、血圧85/45mmHg、脈32回/分、体温35.8℃、呼吸24回/分、SpO294%
主訴には「数か月前から体がとてもだるかった。今朝、気を失った」と記載されていた。


本日のフレーズ

「いままで意識を失うようなけいれんを起こしたことはありますか? 糖尿病の既往はおもちですか?」

意識消失の原因について、けいれん発作や低血糖発作の可能性がないか確認しましょう。

さて、みなさんはどう英語で表現しますか?


*OLDCARTとは、Onset(発症)、Location(症状のある部位)、Duration(症状のある持続時間)、Character(症状の性質)、Aggravating/Alleviating factor(増悪・軽減要因)、Radiation(症状の広がり)、Timing(症状がいつ起こるのか)の頭文字をとった症状のアセスメントツールです。

A Good Example – おススメのフレーズ

Have you ever had experienced a conversion with loss of consciousness? Do you have diabetes?

「いままで意識を失うようなけいれんを起こしたことはありますか?」は「have you ever experienced a convulsion with loss of consciousness」を使いました。
「けいれん」は「convulsion」を使いました。
「けいれん」は、自分の意思とは関係なく全身または一部の筋肉の発作的な収縮が続く状態をいい、脳波の異常な乱れによって起こるてんかんとは区別されています。「ひきつけ」ともいいます。

意識を失うようなけいれんは、医療用語で「全身性けいれん発作(generalized convulsive seizure)」といいます。
辞書で「けいれん」を調べると、「convulsion」「spasm」「cramp」「twitch」「jerk」「tics」などが出てきます。少しずつニュアンスが異なりますので簡単に紹介します。

●「convulsion」は「けいれん」を意味する医療用語です。全身性や比較的激しいけいれんに使用する傾向があります

●「spasm」は「けいれん」や「れん縮」という意味の医療用語です。
臨床では「スパズム」とそのまま使っています。特に脳外科では、くも膜下出血を発症して4日後~2週間をスパズム期と呼び、脳血管れん縮の前駆症状やバイタルサインに注目する時期として使います。
「れん縮」とは、けいれん性の収縮と辞書には載っていますが、臨床では「脳血管れん縮(cerebral vasospasm)」や「冠動脈れん縮(coronary artery spasm)」をよく耳にします。

●「cramp」は「手足の筋肉のけいれん」や「こむらがえり」という意味があります。足がつったときには「I have got a cramp」です。こむらがえりには「charley horse」といういい方もあります。また、生理痛でお腹が痛いときにも「cramp」を使います。

●「twitch」は「spasm」の口語的な表現です。「twitch」は「ピクッと動く」という意味で体の一部のけいれんに使います。よく顔や目のあたりがピクピクすることがありますよね。
顔面のけいれんを「facial twitch」、眼瞼のけいれんを「eyelid twitch」といいます。

●「jerk」は口語的な表現で「ガタガタ動く」という意味です。寝入りばなに体がビクっとなることを「jerking」といいます。「jerk」は日常生活やTVなどにもよく出てくる単語です。恋愛ドラマなどで「He is a jerk」と言ったら、けいれんしているのではなく「最低なやつ、嫌なやつ」という意味です。

●「tic」は「チック」や「顔面けいれん」「ピクピク」という意味です。「tic」は顔に出現するピクピクするけいれんに限定されます。「twitch」を「tic」に置き換えて「facial tic」や「eyelid tic」としてもいいでしょう。

「糖尿病の既往はおもちですか?」は「Do you have diabetes?」を使いました。
特に低血糖がひどくなると意識障害を伴うけいれんを起こす可能性があります。
糖尿病の既往の有無を確認し、糖尿病がある場合は、すぐに血糖値を測定しましょう。


次回は、持続する全身の倦怠感や疲労感について尋ねるフレーズを紹介します。

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