佐藤まりこ
執筆者の記事一覧外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!
検査後・術後の状態管理・看護を実施することは、看護師の重要な役割の1つです。患者さんの不安や苦痛を軽減できるようなかかわりは、治療を受けた患者さんの満足度にも直結します。
そこで、これだけは知っておきたい! 日帰り検査・手術後の状態管理や看護に必要なフレーズを紹介します。
アメリカの病院で実際に使用されている術後シートの内容に沿って、内視鏡的ポリープ切除術(ポリペクトミー)施行後の術後管理をテーマとしますが、ほかの日帰り手術にも応用できる内容を紹介していきます。
本日のフレーズ
「先生から2~3日は消化の良いご飯・白パン・豆腐などの低残渣食を召し上がるよう指示があります。
繊維質の多い果物や生野菜は避けてください」
内視鏡的ポリープ切除術後の注意事項を(1)食事、(2)安静、(3)様子をみる症状と注意すべき症状、の3つに分けて説明していきます。今回は、手術後の食事制限による胃腸に優しい低残渣食について説明しましょう。
A Good Example – おすすめのフレーズ
Your doctor has advised you to follow a low residue diet for a few days.
Low residue diet such as white rice, white bread and tofu is easier for your gut to digest.
You should avoid having high fiber foods, such as raw fruit and vegetable.
「医師からの指示があります」は、「your doctor has advised 」を使いました。
ほかにも「instruct」や「suggest」を使います。
「低残渣食」は「low residue diet」です。ただし、「residue」はかなり発音が難しいので「residue」を「fiber」に置き換えて「low fiber diet」といってもいいでしょう。
「低残渣食」とは、消化管への負担を軽減させるため、消化しにくい食物繊維を抑えるように調整した食事です。
「such as」以下に代表的な低残渣食の一例を並べていますが、ほかにも鶏肉(portly)魚(fish)卵(egg)ブイヨンスープ(broth soup)などを加えてもいいでしょう。低残渣食をリストアップした用紙をお渡しするのもいいですね。
「腸に負担をかけず消化の良い」は「be easier for your gut to digest」を使いました。
医学辞書に「腸」は「intestine」と載っていますが、普段の会話では「intestine」より「gut」を使います。
日本で「gut」は「ガッツがある」など「気力」や「根性」を表す言葉として定着していますが、英語圏で「gut」は、「内臓(はらわた)」や「腸(消化器官)」という意味をまず思い浮かべます。
また、「gut」を使ったイディオム「have a gut feeling」は、日常のさまざまな場面でよく耳にしますので本日のマメ知識で詳しく説明します。
「消化する」は「digest」です。
ちなみに、「消化器管」は「digestive system」や「gastrointestinal tract」どちらも使いますが、医療現場では「gastrointestinal tract」を短縮した「GI tract」を使うことが多く、「消化器内科医」は「GI doctor」として患者さんの間でも定着しています。
前回紹介した「you should avoid ~」が出てきました。今回は「avoid ~ing」の形を使っています。「avoid」の後ろに動詞がくるときには動詞を「~ing」にして使いましょう。医療現場では患者教育の際よく使う言葉ですので、どんどん使って慣れることをおすすめします。
「繊維質の多い食べ物」は「high-fiber foods」を使いました。「fiber-rich foods」もよく使いますのでどちらにも慣れておくことをお勧めします。健康意識の高いアメリカ人の朝食の定番は、果物や野菜を使ったスムージーです。しっかり説明をして果物・生野菜は控えるように指導しましょう。
本日のマメ知識
have a gut feeling
「(理屈では説明がつかないけど)そんな気がする」「予感がする」「勘が働く」という時に使えるのが「I have a gut feeling」です。このイディオムで使われている「gut」は、自分の中にある第6感や直感を指しており、良い予感・悪い予感どちらにも使います。直感が働いたときなど「I have a gut feeling!」ぜひ使ってみてくださいね。
次回は、安静に関する退院指導に必要なフレーズを紹介します。
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