
野原 幹司(のはら かんじ)
監修者の記事一覧日々の看護のなかに意外に多く潜んでいる倫理的問題。それらの解決のためには、まず、倫理的な違和感に気づくセンスが大切です。
今回は、患者さんの個人情報の保護と共有に関するケースをもとに、センスを磨く練習をしてみましょう。
今回の患者さん
- 太田和夫さん(仮名)
- 50歳代
- 男性
- 下腿開放骨折
怒鳴ることがあり、恐怖感をもつ者も・・・
太田さんは自宅で転落して骨折し、骨接合術と同種骨移植術を受けました。
しかし術後感染を起こしてデブリードマンが行われ、下腿外側が開放創になりました。
その後、一時的に炎症は改善しましたが、再度悪化したため、下腿内側も開放創となりました。
入院中の太田さんは、強い痛みや熱による疲労、長期の入院によるストレスがたまっています。
そこで看護師たちは、太田さんからケアに要望があった際には情報を共有し、統一したケアを心がけていました。
また痛みに対しては、症状と薬効を確認し、効果的な痛みのコントロールに努めていました。
一方、太田さんは普段は穏やかですが、輸液の針が上手く刺入できないとき、「もうあんな医者よこすな!」と怒鳴ったり、新人看護師がテープを貼り替えようとしたとき、「お前一人で大丈夫か?やるなよ!」と急に怒鳴り出すこともあり、看護師の中には恐怖感をもつ者もいました。
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