医療法人財団青溪会 駒木野病院
監修者の記事一覧見えにくい看護の知(暗黙知)を<見える化>する方法
見える化、の一つの方法としての概念化:
暗黙知の部分が多い看護の実践は、経験を重ねても言語にしたり、客観的に数値化したりすることが困難なために、「ここまで、できた」と自覚できない部分が多いものです。実践したことを言語化する、即ち「概念化」とは以下のように説明することができます。
概念化、とは「行動や言葉に意味を見出して、体系化や理論構造へ発展すること」です。これを看護における概念化とは、と考えてみると「臨床現場で起きている様々な経験(現象)を通して、感じ、考え、看護の本質について探求すること」と言うことができます。以下の図のように具象・現象を通して本質へと向かう「帰納的な思考法」を辿ることです。

認識の3段階
上記の図は経験した様々な出来事、これは「現象(具象)」の段階です。多くの現象を「共通性」で見ていくと、いくつかのある塊になります。これが「構造」であり、多くの現象の中から似たものを取り出す作業です。さらに考えを進め「物事の本質」に至るのです。これらの「現象」から共通性を見抜いて、本質へと向かう道筋、これを「帰納的思考法」、即ち「概念化」のことです。
逆に図の上部から「本質(理論・一般論・ルール等」から現象へと下降する道筋、これを「演繹的思考法」といいます。臨床現場に身をおく実践者は、多くの経験を通して考えを深めていく、帰納的な思考法を徹底的にすることが大切であると思います。経験の見える化とは、この帰納的な思考法を言います。
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