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症状の聴取を英語でするには?[消化器編21]のサムネイル画像
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外国人患者さんに英語で対応できる? アメリカの医療現場で実際に使われている、患者さんにもすんなり伝わる簡単な医療英語をマスターしよう!


患者さんに一番近い存在の看護師は、「今日はどうされました?」から始め、症状を聞いて患者さんに起こっている問題の把握を行います。外国人の患者さんに対してもコミュニケーションを通して主観的情報を収集し、客観的情報と合わせて全身状態を把握することが必要です。

今回は、胃の疾患:胃・十二指腸潰瘍の症状について紹介します。

胃潰瘍(stomach ulcer)・十二指腸潰瘍(duodenal ulcer)を総称して「消化性潰瘍(peptic ulcer)」といいます。
「peptic ulcer」は、食べ物を分解する胃酸や消化酵素といった胃粘膜を攻撃する力と、胃粘膜を保護する力のバランスが崩れて潰瘍(ulcer)ができる疾患です。
粘膜までの損傷を「びらん(erosion)」、粘膜を超えて筋層まで傷ついた状態を「潰瘍(ulcer)」といいます。
「stomach ulcer」は40~50歳代、「duodenal ulcer」は20~30歳代に多く発症する傾向があります。
近年どちらも減少傾向にありますが、再発しやすく、消化性潰瘍になりやすい人には日常生活や生活環境の改善を促すなど、教育的なかかわりや支援が必要になります。

本日のレッスン

主な胃潰瘍・十二指腸潰瘍の症状(Symptoms of stomach and duodenal ulcer)③

代表的な胃潰瘍や十二指腸潰瘍の症状を知ることは、患者さんへの問診時に、注意すべき症状を見逃さず、必要な情報を聞き逃さないスキルにつながります。

今回も代表的なStomach ulcer/Duodenal ulcerの症状を紹介します。

主な胃潰瘍・十二指腸潰瘍の症状(Symptoms of stomach and duodenal ulcer)③

胃潰瘍・十二指腸潰瘍が進行した場合に起こる合併症「出血」と「穿孔」を紹介します。

4.出血(吐血・下血)

潰瘍から出血すると嘔吐物や便に血液がまじります。
「吐血」は「hematemesis」です。「ヒィマテメシス」が英語に近い発音です。
「hema=blood(血液)」、「emesis=vomiting(吐く)」を意味します。
「hematemesis」は医療用語です。患者さんは「vomiting blood 」や「throwing up blood」などを使います。
少量の出血の場合は、血液は胃酸の影響を受けて黒いススのように見えるため、医療現場ではコーヒー残渣様(coffee ground like)という表現がよく使われます。
大量の出血の場合は、真っ赤な鮮血の吐血がみられ、内視鏡下のクリッピング術(endoscopic clipping)など緊急処置を必要とします。

「下血」は「melena」です。「マレナ」が英語に近い発音です。
「melena」は医療英語です。患者さんは「blood in stool」などを使います。
便に血液が混じると泥状の黒色便になるためタール便(tarry stool)という表現がよく使われます。
大量の出血の場合は、血性の便になり、出血源を特定する緊急検査・処置などが行われます。
肛門部から鮮血の出血があるとカルテには「BRBPR」と記載されることがあります。
「BRBPR」とは、「Bright Red Blood Per Rectum(直腸からの鮮血)」の頭文字をとった略語です。

stomach ulcer/ duodenal ulcerの出血を表わす例文を紹介します。

•I used the bathroom this morning and found bright red blood in my stool. I feel weak and burning sensation in my tummy.
(今朝トイレに行ったら便に鮮血が混じっていました。体がだるくてお腹がキリキリします)

•I have noticed in the past 2 weeks that the color of my stools were black and tarry. But I didn’t have time to see a doctor. This morning I got severe stomachaches and spitted up fresh blood.
(ここ2週間、便の色が黒色のタール便だったけど先生に診てもらう時間がありませんでした。今朝ひどい胃痛がして真っ赤な血を吐きました)

5.穿孔

「胃穿孔」は「gastric perforation」、「十二指腸穿孔」は「duodenal perforation」です。
「穿孔(perforation)」とは、穴があくことです。
胃・十二指腸潰瘍に穿孔が起こると、胃の内容物が腹腔内(abdominal cavity)に漏れて、おなかに突然激痛(sudden onset of severe and sharp pain)が起こり、急性腹膜炎(acute peritonitis)を発症するため緊急手術が必要となります。
激痛と共にショック状態に陥りやすいため、患者さんからの訴えとともに頻脈や血圧低下、意識レベルの低下、尿量の低下などショック症状に注目します。


次回は、胃潰瘍・十二指腸潰瘍の事例を紹介します。

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