※ここでは一般的・基本的な知識や手技などを紹介しています。各施設が定めるマニュアルがある場合はそちらに従ってください。
どんな場合に行うか
胸骨圧迫は、一次救命処置(basic life support:BLS)に含まれている処置で、心停止と判断され、蘇生の必要がある場合※、人工呼吸とともに心肺蘇生(cardiopulmonary resuscitation:CPR)として行われる手技です。
胸骨圧迫は、自発的心拍動の再開のため、もしくは電気的除細動などより高度な蘇生法につなぐために行われます。
CPRは、まず胸骨圧迫から開始し、救助者が一人の場合は応援が到着するまで、または人工呼吸用のデバイスの用意ができるまでは、胸骨圧迫のみを実施します。
※院内の心停止では、家族あるいは本人の希望により蘇生行為が不必要とされているかどうか(Do Not Resuscitate;DNR)を考慮する。
●心停止の判断
反応がなく、呼吸がみられない、または死戦期呼吸がある場合 ※呼吸が正常か判断できない場合はCPRを開始する
死戦期呼吸……心停止直後にみられることがある異常呼吸。ゆっくりとあえぐような、しゃくりあげるような呼吸。
Column JRCガイドライン2015の医療用BLSアルゴリズム
JRCガイドライン2015の医療用BLSアルゴリズムでは、医療従事者などの場合、呼吸の観察は気道確保を行った上で行い、さらに蘇生に熟練した者は呼吸を観察しながら、同時に頸動脈の拍動の有無を確認することが示されています。
ただし、脈拍の有無に自身がもてない場合には呼吸の有無の確認に専念するとも示されています。
胸骨圧迫のメカニズム
胸骨圧迫により、心臓が動いていなくても、ある程度の心拍出量(正常時の3分の1~4分の1)を得ることができます。その理由として、①胸腔ポンプ説と②心臓ポンプ説の2つの説があります。現在、「胸腔ポンプ説」が多くの支持を得ています(図1)。
①心臓ポンプ説……胸骨の圧迫により心臓も圧迫されて心臓内の血液が駆出され、圧迫の解除により心臓内が陰圧になり、体内の血液が心臓に戻る。
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