腹水の原因
腹水は、肝硬変やネフローゼ症候群、心不全などによって起こります。腹部の触診や、仰臥位と側臥位のそれぞれを打診すると、腹水が貯留していれば濁音の境界線が移動するため腹水の診断が可能です。また、腹部超音波検査によっても診断可能です。
腹水穿刺による腹水の性状から非炎症性の漏出液と炎症・腫瘍性の滲出液を診断することもできます。
肝硬変:肝臓でのアルブミン合成能の低下によって膠質浸透圧の低下と門脈圧の亢進により、腹水が生じます。
ネフローゼ症候群:血中アルブミンと有効循環血流量の低下によってレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系が活性化し、体液が増加し、腹水が生じます。
右心不全:下大静脈圧が上昇することで、大静脈にうっ血が生じ、血管漏出が起こり、腹水が生じます。
・レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系とは
血圧や細胞外容量の調節にかかわるホルモンの流れのことです。循環血液量が減少血圧が低下することで腎臓からレニンが放出され、レニンはアンジオテンシンを活性化し、アンジオテンシンが副腎皮質に作用しアルドステロンの分泌を促進します。また、アンジオテンシンの作用によって血管が収縮し、血漿浸透圧が上昇することでバソプレッシンが分泌されます。これらの働きによって、血圧を上昇させるホルモンが放出されることにより、血圧上昇や腎臓でのナトリウムや水分の再吸収が促進されます。この系が活性化すると血圧が上昇し、体液を増加させます。
\ この記事をシェアする /














