自殺企図で救急搬送された患者の自殺再企図は、初期対応時に予測できるのだろうか。今回、国内3施設で救急入院患者を追跡した研究により、若年であることと過量服薬(オーバードーズ)が、自殺再企図のリスク因子となる可能性が示された。初回自殺企図時に過量服薬を行った患者では、再企図リスクが約2.5倍高かったという。研究は獨協医科大学精神神経医学講座の佐々木太郎氏、古郡規雄氏らによるもので、詳細は4月29日付の「Neuropsychopharmacology Reports」に掲載された。

自殺企図歴は、その後の自殺再企図や自殺死亡の強い予測因子とされる。これまで若年者では再企図が多く、性別による自殺行動の違いも報告されてきたが、その背景には自殺手段の違いが関与する可能性が指摘されている。一方、日本では救急搬送後の自殺再企図に関するリアルワールドの多施設縦断データは限られており、特に過量服薬がその後の再企図リスクに及ぼす影響は十分に検討されていなかった。こうした背景から著者らは、自殺企図で救急入院した患者において、年齢および初回自殺企図時の過量服薬と自殺再企図との関連を検討するため、多施設後ろ向きコホート研究を実施した。
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