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監修者の記事一覧パーキンソン病は、進行とともに姿勢保持や歩行の障害、認知機能の低下などを生じます。疾患への理解を深め、適切に看護できる人材の育成を目的に、日本パーキンソン病・運動障害疾患学会が主催となり、「PDナース研修会」が開かれています。2017年10月28日には、東京品川で行われた「第11回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス」において、「第5回PDナース研修会」が開催されました。今回はパーキンソン病患者さんが利用できる医療福祉サービスについてレポートします。
パーキンソン病は、進行とともに姿勢保持や歩行の障害、認知機能の低下などを生じます。疾患への理解を深め、適切に看護できる人材の育成を目的に、日本パーキンソン病・運動障害疾患学会が主催となり、「PDナース研修会」が開かれています。2017年10月28日には、東京品川で行われた「第11回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス」において、「第5回PDナース研修会」が開催されました。今回はパーキンソン病患者さんが利用できる医療福祉サービスについてレポートします。
座長:小林庸子先生
国立精神・神経医療研究センター病院 身体リハビリテーション部 医長

演者:花井亜紀子先生
国立精神・神経医療研究センター病院 医療連携福祉相談室 緩和ケア認定看護師・退院支援看護師

利用できる制度を知ることで橋渡しがスムースに
「指定難病の1つであるパーキンソン病(以下、PD)の患者さんは、医療、介護、福祉サービスを活用することによって、よりよい生活を目指すことができます」こう話すのは、退院支援看護師の花井亜紀子先生です。PD患者さんが利用できる主な医療費制度のうち、講演では、難病医療費助成制度を中心に紹介しました(図1)。

難病医療費助成制度は、PDの診断基準を満たし、PD重症度分類のHoehn-Yahr重症度(1~5)3以上、PD生活機能障害分類(1~3)2以上の方が対象となります。この基準を満たさないPD患者さんでも、月ごとの医療費総額が33,330円を超える月が年間3回以上あると、難病医療費助成の対象になります(軽症者特例)。
「すべてのPD患者さんが難病医療費助成を受けられるわけではありません。勘違いして誤った情報を提供しないよう、主治医に要件を満たしていることを確認したうえで、患者さんに説明するように心がけたいものです」と花井先生は注意を促します。
また、この助成は、支給認定期間が原則として1年であり、毎年認定手続きが必要になります。申請には必要な書類が多く手続きが煩雑であるため、この制度の理念である「患者さんの治療状況を把握し疾患研究を推進する」をよく説明し、患者さんに理解してもらうことが大切です。
難病医療費助成制度は平成27年1月1日からスタートしました。それまでPDは特定疾患治療研究事業対象疾患(56疾患)の1つに指定され、医療費の負担上限月額が0円~20,000円であり、入院時の食事も1/2自己負担でした。しかし経過措置を経て、平成30年からすべてのPD患者さんが新制度のもと助成を受けることになります。
「今後、自己負担額が増えてしまう患者さんが出てくる可能性があります。自治体のなかには、身体障害者手帳をもつ人の医療費を助成する例もあります。高額療養費、傷病手当金、障害年金など、PD患者さんが受けられる制度を把握しておけば、ソーシャルワーカーに橋渡しすることもできます」と花井先生は言います。
患者さんの状況に合わせたケアプランが大切
多くのPD患者さんは、介護保険制度を利用することで生活の質を高めていくことになります。通常、介護保険制度は65歳以上が適用になりますが、PDは特定疾病(16疾患)に指定されており、40歳から利用することができます。申請後、所定の審査を経て介護度(要支援1、2、要介護1~5)が決定・通知され、要介護1~5の場合は、ケアマネジャーとケアプランを作成します。
「見本として、ケアプランをざっくり組みました」と言い、ケアマネジャーの資格ももつ花井先生は、介護保険サービスの利用方法の例を紹介しました(図2)。

たとえば、パーキンソン病ヤール4、生活機能障害2であり、要介護3を認定された患者さんの場合、介護保険自己負担額は2万6,931円になり、この額までは1ないし2割負担でサービスを利用できます。そこで患者さんのonやoffの状況に合わせたり、1日のなかで身体の動きが悪くなる時間帯を考慮し、時間軸でサービスを組み立てます。このケースでは、朝と夕方の身体の動きが悪いため、朝の家族負担を減らす目的で身体介護を30分未満、夕方にも20~30分入れました。また月・木曜に入浴つきデイサービスに行き、歩行器、介護ベッドをレンタルしたところ、月の負担額は2万178円となり保険料に収まりました。
「PD患者さんの在宅療養支援のポイントは、医療と介護の融合です。できるだけ早い段階から医療・福祉サービスを活用し、在宅生活において医療・介護体制を構築することが大切です。そして症状が進行し、生活する上でさまざまな選択を迫られたとき、患者さんの意思決定を支援していけるような体制づくりを心がけたいものです」と花井先生は、PD患者さんへのかかわりの姿勢を話して講演を結びました。

利用できる医療・介護サービスの解説をする花井先生
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