
看護の中で出合いがちな接遇にかかわる困りごとに答えます
今回の質問|Q. 訴えの多い患者さんを優先しがちで、物わかりがよい患者さんとあまりかかわりがもてません。効果的なかかわり方はありますか。

解答:小佐野美智子さん<株式会社C-plan 代表取締役>
A. 患者さんにはさまざまな行動特性があります。その人の思考や行動傾向を把握して、効果的なかかわり方を考えていきましょう。
患者さんにはさまざまな行動特性の人がいます。自分よりも相手や周りを優先し、自分のことは後回しで我慢しがちな人は、たとえ声をかけられても自分の意図と反対の言動をしてしまう傾向にあります。「大丈夫ですか?」と問いかけてしまうと「大丈夫です」と笑顔で返されることが多いので、その人の病状・状況をこれまでの経験則から推察し、抱えそうな問題を予測して「聴く」ことが大切です。
「何かお変わりありませんか?」ではなく、「昨晩から今朝にかけての痛みの強さはいかがですか?」など具体的な状況について質問を投げかけたり、率直に相手が状況を答えやすい状態をつくるなどの配慮が必要です。
また、そのような患者さんに何か説明する場合は、相手をよく観察し、伝えたときのリアクションに応じて、?理解度、?納得度、?満足度を把握するよう心がけましょう。特に表情や目線は重要です。さらに、患者さんが胸の内を言い出しやすい環境を作ることも必要です。
悩みや不明点などを声に出せない患者さんの思いを引き出すことは、その人が安心して治療を受けることにつながり、クレーム予防にも結び付きます。行動特性を意識し、患者さんの本音をより一層理解するようにしましょう。
本記事はニプロ株式会社発行の看護情報誌「ティアラ」2020年2月号 TiaraNo.126より転載しています。