
看護の中で出合いがちな接遇にかかわる困りごとに答えます
今回の質問|Q.これまで漫然としていたマスクが、新型コロナウイルス感染症の影響で着用が必須になりました。気をつけるべきことを教えてください。

解答:小佐野美智子さん<株式会社C-plan 代表取締役>
A.マスク着用時は表情が伝わりにくいため、120%の共感の表情と笑顔を意識し、お願いするときは依頼形を用いるようにしましょう。
マスクを着用すると、顔の半分以上が隠れるため、表情で患者さんに寄り添う気持ちを示していても、無表情に見えることが多くなります。それが、話しかけづらいような怖い印象を患者さんに与えてしまう可能性があります。また、思いと違った表情に見えてしまうこともあります。例えば、「優しい微笑み」が「悲しい」「残念」な表情として伝わってしまい、誤解を招くことも考えられます。マスクを着用している際は、普段より大げさなくらいの表情を心掛けるとよいでしょう。口元を隠して鏡の前で練習したり、スマートフォンで撮った動画を見直すなど客観視することも効果的です。
また、ビニールシート越しの対応が多くなり、声が遮断されて相手に伝わりづらいケースも考えられます。そのような場合、相手に伝わるようにと大きな声で話すと、どうしても命令口調に聞こえがちです。そうならないように、断定形でお伝えすることを避け、語尾に「〜ませ」をつけたり、依頼形(疑問形)である「〜していただけますでし ょうか?」など相手に判断を委ねる伝え方をしてみましょう。大きな声でも相手の心証を害さずお伝えすることができます。ぜひ、取り入れてみてください。
本記事はニプロ株式会社発行の看護情報誌「ティアラ」2020年10月号 TiaraNo.130より転載しています。