
紹介します! 全国都道府県看護協会をぐるっと巡る

解説:成田康子さん<兵庫県看護協会 会長>
2018年6月会長に就任。兵庫県立こども病院や兵庫県立がんセンターでの経験から、2018年度のキーワードとして「つなぐ」を掲げました。協会として、地域包括ケアの時代に求められる看護の実現を目指したいと思います。
メディカルスタッフの力を地域へと広げるために
兵庫県看護協会は、県内のメディカルスタッフ団体との連携を進めています。始まりは1974年に開催された本会と兵庫県放射線技師会との合同研修会。その後、臨床検査技師会、栄養士会、臨床工学技士会、歯科衛生士会が加わり6団体による研修に成長したことから、2013年、もっと県民に貢献できる取り組みを行うため「兵庫県医療職団体協議会(以下、協議会)」を組織しました。今では、理学療法士会、作業療法士会、言語聴覚士会、薬剤師会を加え、メディカルスタッフ10団体が参加しています。
協議会の主な活動としては、これまで続けてきた研修会のほか、看護の日記念イベントや看護フェアへの参加があります。2018年の看護の日記念イベントでは、介護相談や認知症相談など看護師による相談コーナー以外に、栄養士会による食事アドバイス、理学療法士会による筋力測定、臨床工学技士会によるものわすれ相談など、7つのメディカルスタッフ団体が参加して、地域住民への健康アドバイスを行いました。イベントには毎年300〜500名の来場者があり、協議会メンバーによる測定や相談を楽しみに、毎年足を運んでくれる人も少なくありません。これは地域の健康意識の向上だけでなく、医療の現場でどのような専門職がどのように働いているのかを周知することにもつながります。それは、人々が医療を要したとき、患者さんと医療職の信頼関係の構築にも役立つのではないかと思います。


2018年度看護の日記念イベントでの各団体による測定・相談コーナー
各職種と結びつくことが看護職の価値を高める
協議会が続けてきた合同研修会も、着実に成果を挙げています。2017年度はがんをテーマに、各団体の取り組みから学びました。参加者はどの団体の発表にも参加自由で、1つのテーマを軸に、各職種の視点や取り組みに触れることができます。それがお互いの業務や連携の幅を広げることにつながると考えています。2018年度は西日本豪雨災害等数々の災害が発生したことを踏まえて、災害への取り組み・支援をテーマに開催します。
協議会の活動からは新たな結びつきも育っており、臨床検査技士会からは、来年度の団体内の研修の講師として本会に看護師派遣の依頼がありました。このような動きが活発化するとよいと思っています。
チーム医療において「つなぐ」役割を求められる看護職ですが、実際の業務における他職種への理解はまだまだ十分ではありません。まずは、各職種が何を考え、何をしているかを知ることが、チーム医療での役割を果たすための大前提。そうでなければ、患者さんが必要とする支援を的確にコーディネートすることはできません。協議会での活動を通して本協会としてもそれを再認識し、2019年度の本会の教育研修には栄養士や歯科衛生士から学ぶ研修を新設しようと考えています。
看護職には「時間」「空間(場所)」「思い」をつなぎ、「人」をつなぐ力が重要です。それには、自らつながろうとする姿勢、周囲からつながりたいと思われる価値を有する必要があることを忘れてはなりません。本会には、そんな看護職としてのあり方を地域の看護職に伝えていく責任があると思っています。

2018年度合同研修会のポスター
兵庫県看護協会
会員数/31,424名(2018年9月30日現在)
住所/兵庫県神戸市中央区下山手通5-6-24
https://www.hna.or.jp/

本記事はニプロ株式会社発行の看護情報誌「ティアラ」2019年2月号 TiaraNo.120より転載しています。