
心のモヤモヤをスッキリ解決!

解説:木村豊美さん<ベスリクリニック 保健師>
今回のストレス|ある患者さんが自分だけに厳しい態度。どうしたらよいのかわかりません。
ラポール形成の視点を取り入れて
アメリカの看護学者・トラベルビーは、著書『人間対人間の看護』で、1.出会い、2.同一性の出現、3.共感、4.同感という経過をたどって、5.ラポール形成(信頼関係の形成)に至ると述べています。
これに沿って考えると、あなたとその患者さんとの関係は2の段階で、お互いの人となりを探っているのだと思います。態度の良し悪しにかかわらず、出会いから次の段階に進んだといえるでしょう。患者さんの態度には落ち込むかもしれませんが、出会ったときよりも1人のスタッフとして認められており、それは今後変化していく可能性があります。
患者さんの態度には、何か原因があったり、過去に出会ったほかの看護師と重ねていたり、あなたに原因がない場合もあります。これは考えてもわからないこと。態度のみにとらわれず、お互いがラポール形成のために必要な過程にあることを認めてあげてほしいなと思います。
でもどうしても患者さんの態度がつらいなら、自分の感情を無視しないで、少し距離をおくのもお勧めです。自分を犠牲にせず、必要以上に責めず、思い切って距離をとることが、関係性を深めるために有効なこともあります。お互い客観的になることができると思います。
イラストレーション:イラストAC
本記事はニプロ株式会社発行の看護情報誌「ティアラ」2018年10月号 TiaraNo.118より転載しています。