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用語の説明

ファロー四徴症とは、心臓および大血管の先天的な構造異常により生じる、チアノーゼ性心疾患を指す。チアノーゼを呈する先天性心疾患のなかでは、最も頻度が高い。

世界保健機関(WHO)のICD-11(国際疾病分類 第11版) では、「両心室房室配列または接続を伴う先天性心血管奇形のグループで、円錐中隔または流出路中隔もしくはその線維性遺残の前上方偏位、肺動脈流出路の狭窄または閉鎖、位置異常型の心室中隔欠損、および大動脈の両心室起始を特徴とする1)」と定義されている。

臨床的には、①心室中隔欠損(VSD)、②肺動脈狭窄、③大動脈騎乗、④右室肥大という4つの特徴(四徴)が認められる。これらの異常により、酸素飽和度の低い静脈血が全身へ送られやすくなり、チアノーゼを呈することが多い。

表1 ファロー四徴症における構造異常と病態生理

主な症状として、出生直後から心雑音やチアノーゼ、頻脈、多呼吸が認められ、特に啼泣、哺乳、排便時に症状が強くなりやすい。成長に伴い、無酸素発作(チアノーゼ発作)やばち指、息切れ、易疲労感が生じるようになる。活動制限や発育遅延に繋がることがあり、重症例では生命に影響するリスクも伴う。治療の基本は心臓外科手術である。

看護師は、全身状態(バイタルサイン、チアノーゼの程度、哺乳量、体重推移、排便状況など)を継続的に観察し、発作の前兆(不穏、啼泣の増加など)を早期に捉えることが重要である。乳幼児の発作時には膝胸位をとらせ、肺血流量の増加と症状の緩和を図る。

歩行可能な幼児では、労作時にしゃがみこむ蹲踞(そんきょ)姿勢がみられることがあり、重要な身体所見として注意する必要がある。また、保護者へは疾患や発作時の対応をわかりやすく説明し、安心してケアが継続できるよう支援する。必要に応じて、医師や多職種と連携し、治療や手術に向けた調整を行う。

用語を使用した例文

  • ファロー四徴症の患児の努責による無酸素発作を予防するため、綿密な排便コントロールと水分摂取の促しを実施した。

関連する看護師国家試験過去問

第113回看護師国家試験(2024年) 出題

出生体重3,020gの正期産児。 新生児期に最もチアノーゼを生じやすい先天性心疾患はどれか。

  1. 1.

    動脈管開存症

  2. 2.

    心室中隔欠損症

  3. 3.

    心房中隔欠損症

  4. 4.

    Fallot〈ファロー〉四徴症

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正解:4

執筆・監修者

林 洋

東京有明医療大学

監修

山﨑博貴

執筆

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