RUNアラームが鳴ったらどう対応する?のサムネイル画像
執筆
Pのプロフィール画像

P

看護師 ライター 診療看護師(NP)

執筆者の記事一覧

RUNアラームとは

RUNアラーム(メーカーや機種によって「PVC run」「V run」「short run」など表記はさまざま)とは、心室性期外収縮(PVC)などのように、心室由来の拍動が連続して出現している可能性を知らせるアラームです。

PVCの連発は短時間で自然に止まることもありますが、頻発したり長く続いたりすると、持続性心室頻拍(VT)や心室細動(VF)といった致死的不整脈へ移行する危険があります。そのため、RUNアラームを認めた場合は「またエラーかな」などと軽視せず、迅速に対応することが重要です。

RUNアラームが鳴った場合の観察と対応のポイント

患者さんの状態・症状の観察

RUNアラームが鳴ったら、まずはベッドサイドに行き、「意識レベルはどうか」「脈があるか」「循環が保たれているか」「自覚症状があるか」を確認します。

具体的には、患者さんに声をかけて反応を確かめ、意識レベル、顔色、冷汗、呼吸状態、胸痛、動悸、息苦しさ、めまいの有無を確認するのと同時に、血圧、脈拍、SpO₂も測定します。この時点でバイタルサインの変化や自覚症状が生じている場合は、速やかに医師へ報告し、チームで情報を共有して緊急対応に備えます。

さらなる情報収集と緊急性の判断

緊急性がなさそうな場合でも油断せず、さらなる情報収集を行います。可能であれば橈骨動脈や頸動脈に触れて、モニターに表示された心拍数と実際に触知できる脈拍数が一致しているかを確認します。心拍数と脈拍数が大きく乖離している場合は、心臓が脈拍を触知する部分まで有効に血液を送り出せておらず、循環動態に影響が出ている可能性があります。また、動脈ライン(Aライン)が留置されている患者さんであれば、動脈圧波形が保たれているかも確かめます。

モニター上でRUNアラームが出ていても、患者さんの状態が安定していて動脈圧波形が乱れていなければ、アーチファクト(心臓由来ではないノイズ)の可能性が考えられます。一方で、RUNアラームと同時に血圧が下がる、動脈圧波形が途切れる、患者さんの意識がぼんやりしているといった変化が伴う場合は、真の不整脈として緊急性が高くなります。

RUNアラームで注意すべき波形

RUNアラームで次のような波形が見られる場合は、心室頻拍(VT)や心室細動(VF)に移行するリスクが高いため、特に注意が必要です。

  • 連発数(波形の数)がどんどん増えている
  • 持続時間が長くなっている
  • 頻回に繰り返している
  • 波形が多形性にみえる
  • R on Tを伴っている

波形がすぐに落ち着いたとしても安心せず、回数が増えていないか、持続時間が長くなっていないか、自覚症状を伴っていないかを経時的に観察する必要があります。

モニター側の要因の確認

アセスメントにより患者さんの安全が確認できたら、モニター側の要因を確認します。体動、電極の接触不良、コードの揺れ、発汗、リハビリテーション、清拭、吸引、体位変換でも誤ってアラームが鳴ることがありますし、歯磨きや食事をしているとき、寒さや悪寒で震えているとき、疼痛で力んでいるときなどに、筋電図が混入してVTのように見えることもあります。そのため、電極の貼り替えやコードの整理を行うなど、同様の誤作動が起きないように工夫することが求められます。

RUNアラームが鳴ったときに大切なのは、そのアラームが本当に危険な不整脈を知らせるものかどうかを確認する姿勢です。心筋虚血、低酸素血症、電解質異常といった心臓の異常を知らせるサインなのか、それとも体動や電極の接触不良などによるエラーなのかは、患者さんを直接観察することで判断できます。アセスメントにより異常を認めたら速やかに医師へ報告し、緊急対応の準備を進めましょう。

\ この記事をシェアする /