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小野真由子

岡山済生会総合病院 管理栄養士

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経腸栄養剤の種類と特徴

経腸栄養法(enteral nutrition:EN)に用いる製品には、医薬品と食品があります。経腸栄養剤は、原材料から天然濃厚流動食と人工濃厚流動食に分けられますが、ほとんどが人工濃厚流動食です。

人工濃厚流動食は、その組成から成分栄養剤(elemental diet)、消化態栄養剤(oligomeric formula)、半消化態栄養剤(polymeric formula)の3つに分類されます(表1)。

表1 経腸栄養剤の種類と特徴

成分栄養剤消化態栄養剤半消化態栄養剤
認可別医薬品医薬品医薬品/食品医薬品/食品
医薬品エレンタール®、エレンタールP®ツインライン®NF、エンテミール®Rエンシュア・リキッド®、エンシュアH®、エネーボ®、ラコール®NF、アミノレバンEN®、ラコール®NF配合経腸用半固形剤
食品なしペプチーノ®200種類以上→選択肢が多い
糖質デキストリン→消化管からの吸収が容易デキストリン→消化管からの吸収が容易炭水化物の複合体→消化が必要
窒素源結晶アミン酸→消化管からの吸収が容易アミノ酸ジペプチド、トリペプチド→消化管からの吸収が容易タンパク質、ポリペプチド→消化が必要
脂質少ない→必須脂肪酸欠乏に注意少ない→必須脂肪酸欠乏に注意多い(大豆油、乳脂肪、米油、コーン油、MCTなど)→長期投与でも必須脂肪酸欠乏を起こしにくい
消化不要一部要一部要
残渣なし少ないやや少ない
その他●食物繊維が含まれていないため、長期投与で粘膜萎縮の可能性あり
●浸透圧が高く(630〜755mOmsm/L)浸透圧性下痢を起こしやすい
●味が悪く、経口摂取にはフレーバーなどが必要
●味が悪く、経口摂取にはフレーバーなどが必要●種類が多い為、各種病態に合わせ選択ができる
●味がよく、経口摂取が容易
●脂質含有量が多いため、脂質消化吸収障害がある場合は使用できないことがある

病態別経腸栄養剤の選択の仕方

原疾患の病態に合わせて経腸栄養剤を適切に選択することで、栄養状態と病態の改善が期待できます。

下痢の場合

感染性腸炎や偽膜性腸炎などの感染症、経腸栄養剤の投与速度が適切かどうかの確認が必要ですが、経腸栄養剤が原因となることもあります。

栄養剤に食物繊維が含まれていない、浸透圧が高いといった場合は、食物繊維(グァーガム分解物:サンファイバー®など)を付加するほか、高浸透圧栄養剤の変更が必要です。また、成分栄養剤は低残渣であることから、しばしば下痢の時に用いられます。

乳糖不耐症がある場合は、乳糖フリーの栄養剤(アイソカル®など)を選択します。小腸絨毛の発育や腸内細菌叢の改善には、整腸剤・食物繊維・オリゴ糖などを含む製品(GFO®、Gfine®など)が有効と言われています。

胃食道逆流がある場合

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