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野口裕幸

臨床工学技士

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PEEP(Positive End Expiratory Pressure、呼気終末陽圧)とは

 風船を膨らますとき、初めは膨らみにくく、かなりの力を必要とするが、膨らんでくると空気を入れやすくなります。肺もこれと同じで呼気時に肺胞がつぶれると、空気を入れても膨らみにくくなってしまいます。そこで、呼気時に肺がつぶれないように、呼気の終わりに陽圧をかけておくのがPEEPです。

 また、つぶれてしまった肺胞に空気を送ると、完全につぶれた風船を膨らますときに、ばりばりと摩擦を起こすのと同じような現象が起こり、炎症を生じる可能性があります。こうした肺への損傷を防ぐのにもPEEPは重要な役割を果たしています。そのため、現在の人工呼吸器管理では、どの換気モードにおいてもPEEPをかけることが一般的になっています。

気道内圧とPEEP

PEEPの目的

●PaO2の上昇
●高いFIO2の低下(高濃度酸素による肺障害の防止)
●肺胞の虚脱の防止

PEEPの効果

●機能的残気量(FRC)の増加
●平均気道内圧の上昇
●肺内シャント、換気血流比、肺水腫の改善

PEEPの副作用

●心拍出量、血圧、尿量の低下
●気胸、部分的肺過膨張など

PEEPの設定圧

●通常3~5cmH2O
●ARDSのときは10cmH2O以上かけることもある

(ナース専科マガジン2012年12月増刊号「一冊まるごと呼吸ケア」より転載)

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