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飯野 靖彦(いいの やすひこ)

日本医科大学名誉 教授

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血液ガス異常の基本形を理解したところで、血液ガスの読み方をイメージしてみましょう。血液ガス異常は、混合性酸塩基平衡障害など複雑な病態を示すことも多いので、ここで紹介するように、一歩一歩系統的にアプローチしていくと理解しやすくなります。

▼血液ガスについてまとめて読むならコチラ
血液ガス分析とは?基準値や読み方について


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STEP1 アシデミアかアルカレミアかを判断する!

 血液pHの基準値は7.40±0.05です。その範囲を超えて、pH<7.35であれば酸性に傾いているので、アシデミア、pH>7.45であればアルカリ性に傾いているので、アルカレミアです。

STEP2 血液pHの変化の原因が、HCO₃−かPaCO₂かを検討する!

 血液ガス異常の4つの基本形に当てはめて、血液pHが変化した主要因を考えます。例えば、pHが7.32で、PaCO₂が40Torr、HCO₃-が14mEq/ℓだとすれば、PaCO₂は正常で、HCO₃-が基準値の24mEq/ℓから大きく減少しているため、これは代謝性アシドーシスと判断できます。

STEP3 アニオンギャップを計算する!

 血液中には、陰イオン(アニオン)と陽イオン(カチオン)があります。両者は平衡状態にあるので、陽イオンの総数(おもにNa+とK+)と陰イオンの総数(おもにHCO₃-とCl-)は等しくなるはずですが、測定では検出されない陰イオンが存在するため、同数にはなりません。この差をアニオンギャップ(AG)と言います。AGはAG=Na+-(Cl-+HCO₃-)の計算式で求められ、基準値は12±2mEq/ℓです(K+はほとんどAGに影響を与えないので、計算には入れません)。

 AGでは代謝性アシドーシスの病態が、AG正常・Cl増加タイプか、AG増加・Cl正常タイプかを鑑別できます。AGの増加は、HCO₃-以外のさまざまな有機酸(ケトン体など)が蓄積していることを示します。

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